過去ログ - 梓「手、繋いでいいですか」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:08:06.21 ID:iCVRijr50
「はあ……澪先輩が……」

「それは澪先輩に失礼でしょ」

「うん……あっ、じゃあ梓、歌詞の作り方澪先輩に教えてもらえばいいじゃん!私がついてってあげるから!」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:09:37.46 ID:iCVRijr50
――――― ――

「澪先輩の電話番号は……っと」

家に帰ると、私は制服も着替えずにベッドに倒れこみ、携帯のアドレス帳を開いてみた。
以下略



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2011/11/23(水) 23:10:37.53 ID:iCVRijr50
「あっ、あの、澪先輩……」

『梓?珍しいな、梓が電話してくるなんて』

「はあ……えっと、突然すいません」
以下略



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2011/11/23(水) 23:11:28.04 ID:iCVRijr50
「なんですかそれ」

『澪が私のほうを助けてって感じで見てくるからさー』

そんなふうには見てない!と澪先輩の大きい声が聞こえた。
以下略



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2011/11/23(水) 23:12:19.41 ID:iCVRijr50
「私は澪先輩に歌詞のことを聞こうと思って……」

『歌詞?』

「ほら、今日率先輩が明日考えて発表なって……」
以下略



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2011/11/23(水) 23:13:23.23 ID:iCVRijr50
それにしても、まだ律先輩が電話に出ない。
一旦切ってからまた掛けなおそうかと迷っていると、やっと誰かが電話口に出た気配がした。

『もしもし、梓?』

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2011/11/23(水) 23:13:54.03 ID:iCVRijr50
『いいよそんな。私も可愛い歌詞って言ってくれて嬉しいし。ただ、今日は律も来てるし明日でいいかな?』

「あ、はい」

『ごめんな、わざわざ電話してくれたのに』
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2011/11/23(水) 23:15:07.74 ID:iCVRijr50
翌日、雨で少し濡れてしまった鞄を下駄箱で拭いていると、「おはよう」と声がした。
澪先輩だった。
その後ろで、律先輩がたぶんクラスメイトだろう、誰かにちょっかいをかけていた。
律先輩の性格だからクラスでもきっと友達が多いんだろうな、とぼんやり思ったまま、わたしは澪先輩に頭を下げる。

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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:15:57.93 ID:iCVRijr50
昼休みの部室は朝から続く雨のせいでじとじとと湿っぽかった。
「私も行く〜」とうるさい純を諭していたせいで、遅くなってしまったかも知れない。
お弁当と筆記用具を持って中に入ると、なぜか澪先輩ではなく律先輩の姿があった。

「よっ、梓」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:16:49.55 ID:iCVRijr50
「言われなくても座りますよ」

「こわーっ、言うようになったなあ」

「あっ……すいません」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:17:47.55 ID:iCVRijr50
けれど、まあいいか。
みんながいない部室より、先輩たちが皆いる部室の方がきっと楽しい。
こんなこと、昔の私ならきっと思わなかっただろうけど。

「それより唯先輩は何か書いてきたんですかー?」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:18:52.95 ID:iCVRijr50
『誰に何を伝えたいのかを決めて、それを絞り込む』

伝えたいこと、思うこと。
誰に何を。

以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:19:44.04 ID:iCVRijr50
それでまた後日、となったのはいいのだけど、私の足りない頭はこれ以上言葉を探すことは出来ないらしい。

今日はもう眠ろうかな、そう思ってノートを閉じたとき、
突然携帯が震えだした。

以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:20:59.36 ID:iCVRijr50
「えっ、風邪引いたのは憂!?」

息を切らせ唯先輩の家へ辿り着いた私は、怒るのを通り越して呆れてへなへなとその場に座り込んでしまった。
唯先輩から今にも死んでしまいそうな電話があったから急いで駆けつけてきたというのに。
しかも、全員に同じ電話をかけたらしく、軽音部全員がその場にいた。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:21:51.51 ID:iCVRijr50
今日、教室で一緒に居たとき憂が体調悪いことにどうして気付いてあげられなかったのか。
歌詞のことで精一杯だった自分が嫌になる。
些細なことでも気付いてあげられるのが友達なのに。

「う、憂!ごめんね私!一人で大丈夫だよ!」
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:23:00.47 ID:iCVRijr50
唯先輩の家を出ると真っ暗な秋の夜は流石に少し肌寒くて、私は少しだけ身震いした。
隣を歩いていた律先輩が「寒いなあ」と呟く。

「律先輩が一番寒そうですよ」

以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:23:47.96 ID:iCVRijr50
「そっか」

私が言うと、律先輩は一瞬、私に視線を向けるとすぐに夜空を仰いで頷いた。
その横顔が少しいつもと違うように見えたのは気のせいだろうか。
私はそんな思いを振りきるように律先輩を真似て空を見上げてみた。
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:24:33.81 ID:iCVRijr50
夏休み、夜空、輝く星、繋ぐ、手、キーワードもぐちゃぐちゃで。
伝えたいことも山ほどあって。
それでもなんとか書き終えたその歌詞は、我ながら傑作じゃないかと思う。

明日、先輩たちに見せたらどんな反応をするだろうか。
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:26:35.91 ID:iCVRijr50
「すごい、これ本当に唯が書いたのか!?」

「へへっ、頑張ったよー」

次の日の放課後。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[saga]
2011/11/23(水) 23:27:43.96 ID:iCVRijr50
今日の投下は以上
これからゆっくり進めていきます、ではまたいつか


30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋)[sage]
2011/11/24(木) 02:21:09.13 ID:ns4mpbyAo
おおうこっちに来てた
完結まで応援するよ支援


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