過去ログ - 御坂妹「……代理演算……ですか?」
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1:たくみ
2011/12/20(火) 18:02:16.10 ID:DHkrYFdFo
某上琴ssの中の、美琴一方の和解話、某電磁通行ssを読む

電磁通行書きてぇ……

文章力の無さに挫折

なら他作品と比べられないように誰もしたことのない新ジャンルの作品を書けばいいんじゃね?


ということで書き始めた誰得ssです。
・時系列的には9月1日から。
・一方通行と妹達主体の和解?話
・地の文多め
・カップリングは原作を踏襲、微妙な感じの通行止め
・初長編SS
>>1の文章力がもし上達したのならこのまま、残骸編→通行止めの大覇盛祭→美琴一方の和解話まで書く

最後までご付き合いいただけたら幸いです。


2:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:02:49.33 ID:DHkrYFdFo
秋が近い。

最近、御坂妹はその事を頻繁に感じるようになっていた。それをはっきりと感じ、きちんと意識したことはない。無意識と有意識の狭間で、ただぼんやりと。

明確な根拠はない。
以下略



3:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:03:21.46 ID:DHkrYFdFo
部屋に差し込むのは茜色に輝く夕方の斜陽。光が届く面をオレンジに、それ以外を黒色に塗り上げる。
赤と黒の対比が部屋を覆う。

窓から伺えるのは今にまさにビルとビルの合間に沈もうとしている真夏の太陽と。
それに染め上げられた学園都市の近未来風の人工物。
以下略



4:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:03:54.47 ID:DHkrYFdFo
御坂妹は彼の手を何気なく見つめていた。老年期特有のツヤが失われてきたゴツゴツとした手。わずかに角ばったその手が、マウスを操作し、彼女の目の前の画面を変化させていく。
そこには彼女の知識で理解できるものもあれば、知識外のものもあった。画面を流れる文字列やら画像をこれまた何気なく見つめる。

この手でどれほどの生命を救ってきたのだろうか。
それら一連の動作を眺めながらふとした疑問が彼女の心の内に湧き上がる。
以下略



5:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:04:30.07 ID:DHkrYFdFo
命の恩人とか、そういう薄っぺらい言葉では形容できない気持ちが御坂妹にはあった。心の内に抱く思い。
それはかつて彼女に妹達の自己同一性を教えてくれたツンツン頭の高校生に対する思いとはまた別のもの。家族愛に近いもの。

まだここに来て二週間程度しか経っていない。それでも御坂妹は彼に絶対的な信頼を置いていた。彼は頼れる存在だった。この病院の中が心地よかった。初めて心安らぐ場所を作ってくれた彼だった。

以下略



6:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:05:02.97 ID:DHkrYFdFo
「……代理……演算ですか……とミサカはあなたにもう一度確認を取ります……」

言葉の『意味』なら理解できる。人の思考の補助をしろ、ということだろう。
が、『意味』に『中身』が伴わない。それが示すものが分からなかった。

以下略



7:たくみ[sage]
2011/12/20(火) 18:05:52.62 ID:DHkrYFdFo
もしかしたら夜にもう一度投下するかもしれません

これからよろしくお願いします


8:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/20(火) 18:21:09.51 ID:bKHJWEqgo
おぉ、なかなか好みな感じ…乙です


9:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/20(火) 18:23:57.75 ID:8YZTgCLCo
期待大です


10:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/20(火) 19:23:38.58 ID:xZNe7raeo
おいおい普通に面白そうじゃないですか
なんなら並行して電磁通行の話も書いちゃって構いませんことよ?


11:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/20(火) 19:45:04.18 ID:0IXgHspZ0
総合かどっかでさわりを投稿したりした?
気のせいだったらごめん

文章が超好みです
期待して待ってます


12:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/20(火) 21:14:08.69 ID:arEp51j80
超期待


13:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/20(火) 22:31:08.38 ID:hFL+c/yB0
微妙な感じの通行止めってのが気になる
期待


14:たくみ
2011/12/22(木) 17:37:41.05 ID:z9cn91yIO
>>10

電磁通行は話の芯がしっかりとしていて、なおかつ文章力で無理矢理見せるところがあると思うので……


以下略



15:たくみ
2011/12/22(木) 17:38:16.87 ID:z9cn91yIO
ドアの開閉音が嫌に響いた。
音が廊下の奥に行くに連れて小さくなっていくのを耳が聞き取る。
昼間の、清潔感を全面に醸し出していたこの長く続く廊下。
目に優しい、という間接灯の微妙な暗さが中途半端な暗闇を作り出して逆に気味が悪い。点線のように廊下の奥まで続くそのわずかな灯が気味の悪さをさらに助長する。

以下略



16:たくみ
2011/12/22(木) 17:39:41.59 ID:z9cn91yIO
心の内をせめぎ合う感情は、彼女を傷付け、まとまることなく彼女を撫で回す。心の内に滞留する様々な感情。
心の奥に鈍痛が走る。心臓そのものが重く感じる。吐き気すらこみ上げる。
このままこの場に倒れ伏したかった。何も考えず、横になりたい。この思考をやめたい。考えたくもない。

心の内を駆け巡る悲痛な叫び。
以下略



17:たくみ
2011/12/22(木) 17:40:10.06 ID:z9cn91yIO
それでも彼は立ち上がる。
地面に足を付け、まるで足の裏から根が生えているかのように。
こちらに背を向け、まっすぐに相手を見据えながら。
少年が叫ぶ。

以下略



18:たくみ
2011/12/22(木) 17:40:42.00 ID:z9cn91yIO
彼が白衣を着た中年男性に飛びかかかるところで映像はブラックアウトする。
御坂妹は閉じていた目を開けた。目に映るのは先ほどより暗くなった病院の廊下と、これまた磨き上げられている床に映る自分の顔。

先ほどより心の内をめぐる感情の数は増えていた。同極の磁石のようにそれらは反発し、彼女の内部を刳り、傷つけていく。

以下略



19:たくみ
2011/12/22(木) 17:41:18.76 ID:z9cn91yIO
冥土帰しは妹達の『受難』を知っているはずだ。一方通行の圧倒的な陵辱を受けていたことを。道具にされてきたことを。一方通行に対していい感情など持ち合わせてないことを。

その上でなぜ彼は妹達に代理演算を打診した?まさか昨日の件で妹達が彼を許したとでも思ったのか?

そしてなぜ、あの医者は一方通行を助けた?あの殺人鬼を助けてどうにかなるのか?生きているより死んで命を償った方がまだマシに思える。
以下略



20:たくみ
2011/12/22(木) 17:41:59.82 ID:z9cn91yIO
一方通行の行動も疑問だ。

あの時、右手を離してさえいれば彼は助かっていたはずだ。一番単純な反射を機能させていれば、ものの一秒もかからずに済んだ話だ。
ウィルスコードの起動など、彼が手を降るだけで、幼女の命の消滅と共に解決する話だ。あの幼女に愛着があったのだとするなら、また作ってしまえばいい話だ。
どうせボタン一つで我々は作れる単価十八万の存在なのだから。
以下略



21:たくみ
2011/12/22(木) 17:42:31.42 ID:z9cn91yIO
だからこそ。
御坂妹の心は波立ち、収まることがない。
心臓の鼓動が早い。体の中の血管の収縮運動が感じられる。動悸が激しい。

立つこともままならなくなり、御坂妹はその場に座り込んでしまう。スカートが捲り上がり、
以下略



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