過去ログ - とある主人公たちのハーレムルート
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6:以下、あけまして、おめでとうございます[sage]
2012/01/02(月) 23:40:02.83 ID:Ct7sawydo
滝壺理后の肉体も高ぶっている。浜面の性交で早鐘となった心臓はまだ落ち着きを取り戻していない。
その土台に、自分の男が自分以外の女を抱いているという嫉妬――確かに、納得はしているが――が積み重ねられ、喉がひきつりそうなほど心も体も切なく追い詰められている。
自分だって、欲しい。
一箱六個入のコンドームを一晩で使い切り、それでも足りなくて避妊具なしで性交を強請ったのは滝壺だ。
7:骸の蝉[saga]
2012/01/02(月) 23:42:23.54 ID:Ct7sawydo
どこから飛んできたのか、麦野の病室、その窓の外に一匹の蝉が落ちていた。
ジジ、とわずかな唸りを上げている。命が付きかけているのは誰の目にも明らかだった。
脳を持たない節足動物でも死が怖いのだろうか。
8:骸の蝉[saga]
2012/01/02(月) 23:43:40.28 ID:Ct7sawydo
蝉の胴体は空っぽだ。
大きな音を立てるために、ドラムのような反響装置として、肉も筋も存在しないただの伽藍堂だ。
ただの伽藍堂。
9:骸の蝉[saga]
2012/01/02(月) 23:44:53.78 ID:Ct7sawydo
滝壺の能力、AIMストーカーは体晶を用いることで”正しく暴走”し、一度認識した能力者のAIM拡散場を銀河の果てまで追跡する。
全ての物理的防御を無視して対象を射抜き焼き殺す麦野の能力との相性は抜群だった。
便利だったから使って。
切り札だったから使わせた。
10:骸の蝉[saga]
2012/01/02(月) 23:45:58.09 ID:Ct7sawydo
滝壺がゆっくりと麦野の手を取った。片手しかない麦野を、両手でしっかりと。痛いほど握り締めた。
「ありがとうね、むぎの。私、むぎのにそう言ってもらって本当に嬉しい」
いつの間にか夕方のオレンジは夜の帳に塗り替えられ、外の風も冷たくなってきていた。
11:骸の蝉(了)[saga]
2012/01/02(月) 23:49:47.80 ID:Ct7sawydo
暴力に訴えなかったのは何故だろう。能力で殺さなかったのは何故だろう。
決まっている。浜面に嫌われたくないからだ。
体も心もおかしくなっているのに、溢れんばかりに胸の内に彼の存在を感じてしまう。
「そうだよ! 私は今でも浜面が好き! どうしようもないぐらいに好きなんだよ! でも、だからってもう終わって決定したことを、無理矢理ひっくり返したって、
12:骸の蝉(ずれた)[saga]
2012/01/02(月) 23:50:57.98 ID:Ct7sawydo
「浜面が、私のことを、好き――?」
そんなハズはない。だって、アイツは――
「私のことを好きでいてくれている。それは確信している。でもだからってむぎのを想ってないわけじゃないよ」
13:骸の蝉(了)[saga]
2012/01/02(月) 23:51:24.27 ID:Ct7sawydo
「滝壺。私、怖いよ」
「むぎの?」
「滝壺の言うとおりになればきっと私はシアワセになれるんだと思う。でも、一回幸せを知ったらもう引き返せない。もし浜面に愛想つかされたら生きていけなくなる」
14:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:53:52.37 ID:Ct7sawydo
中天高く蒼穹に雲一つない青空。
ましてや週末とあれば健康な少年少女は街へと繰り出し大いに青春を楽しむものである。
まぁ、補習に追われて楽しい週末を楽しめないものもいるが得てしてそういう輩は自業自得の類である。
そして、補修どころか学校にもほとんど通わず、それでいながら卒業後の進路は引く手あまたの学園都市の超能力者、麦野沈利は裸にエプロンという姿で
15:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:55:08.25 ID:Ct7sawydo
「しずり。今度は私の番だよ?」
柔らかな声の滝壺理后が椅子の背もたれごと浜面に後ろから抱きついた。
背もたれがあるから感触はわからないが、麦野同様に素肌にエプロンだけのその姿とエプロンを押し上げている丸い膨らみが当たっているはずだ。
性感を限界まで高められたまま限界を降りることを許されていない浜面には滝壺の甘い体臭だけでも刺激的だった。
16:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:55:58.48 ID:Ct7sawydo
今度は簡単に離さない。柔らかい舌の感覚に浜面が戦く。肉塊が戦慄く。
じゅろ、と啜る音を態と立てながら口内いっぱいに浜面を迎え入れる。陰毛が触れるのも構わず喉奥にまで深く飲み込む。
そして垂れたローションに濡れる陰嚢を両手で優しく揉んだ。
陰茎に塗れたローションを一滴残らず飲み干そうというのか、唇の内側と甘噛みの前歯で浜面の陰茎を削ぎとっていく滝壺。
薄皮一枚も奪われているわけではないのに浜面の神経は限界まで悲鳴を上げる。
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