31: ◆eZUHOxTppE[sage]
2012/01/15(日) 20:51:58.56 ID:bIt6DJVy0
千歳の鼻血が落ち着いたところで、歳納京子の部屋に私を含めた6人が集まった。
船見さんは呆れた様子だったけど、歳納京子が「まあまあ、茶でも飲んでいきなよ」と皆を部屋に呼んだのだ。
そして仮病を使った当の本人は、まるで悪気もなく自分のデスクで原稿用紙と向き合っている。
その表情は真剣だけど、仮病だなんて七森中の生徒として放置するわけにはいかない。
32: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 20:54:49.08 ID:bIt6DJVy0
「綾乃、もしかして『ミラクるん』に興味あるの?」
「えっ!?」
33: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 20:56:50.67 ID:bIt6DJVy0
>>29-30
すみません、了解しました
34: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 20:57:58.67 ID:bIt6DJVy0
「あ〜〜〜〜〜〜〜!」
しばらく続いていた歓談は、歳納京子の奇声で一時中断された。
現在部屋にいる人間が、一斉に机のほうに視線を向ける。
35: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 20:59:14.95 ID:bIt6DJVy0
「・・・飽きた。疲れた。休みたい。ラムレーズン食べたい!」
「我慢しろ、今の時期は売ってないから。締め切り間に合わないんだろ?」
36: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:00:52.82 ID:bIt6DJVy0
そんなやり取りをぼんやり眺めていた私の脇を千歳がつつく。
「(ねえねえ綾乃ちゃん)」
37: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:01:35.40 ID:bIt6DJVy0
「(ね? 言えなければ私から言うたるで?)」
あぁ・・・千歳にはいろいろお見通しのようだ。
38: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:02:29.27 ID:bIt6DJVy0
「電話、大丈夫だった?」
「え、ええ。お母さんに了解を取ってきたわ」
39: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:03:04.49 ID:bIt6DJVy0
「そ、そう? 本当にこれでいいのか不安だわ・・・」
「大丈夫だよ! このまま私の手伝いしてたら結衣より上手くなっちゃうかもね!」
40: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:07:04.78 ID:bIt6DJVy0
「じゃあ、そのページのトーンとベタ終わったら休憩しよっか」
「ええ」
41: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:08:08.63 ID:bIt6DJVy0
私たちは途中で何度か休憩を挟みつつ、黙々と作業を進めた。
何だか去年を思い出してしまう。
千歳と二人、生徒会室でひたすら書類整理をしていたあの頃を。
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