過去ログ - 律「閉ざされた世界」
1- 20
228:にゃんこ[saga]
2012/03/12(月) 14:14:45.57 ID:1/V17SaX0
「ありがとな、和。
キーボード、引き受けてくれてさ」


少し照れ臭かったけど、それはもう一度和に伝えるべき言葉だった。
以下略



229:にゃんこ[saga]
2012/03/12(月) 14:15:15.20 ID:1/V17SaX0
でも、照れ臭さや緊張で言ったら、
私のなんて和の数分の一にも至ってないだろう。
『感謝してる』って話してくれながらも、和の表情はやっぱり少し不安そうだ。
私は五右衛門風呂に漬けていた腕を出すと、和の頭に軽く手を置いた。

以下略



230:にゃんこ[saga]
2012/03/12(月) 14:15:47.60 ID:1/V17SaX0
二人で顔を近付けて笑う。
そういや、和にチョークスリーパーを掛けるのは初めてだ。
一緒に風呂に入るのも初めてだよな。
私と和は友達だけど、何故かそういう一線があった。
いや……、ひょっとすると私のせい……かな……。
以下略



231:にゃんこ[saga]
2012/03/12(月) 14:17:14.14 ID:1/V17SaX0
「大丈夫だよ、和。
ムギはきっと分かってくれると思う。
ムギは皆の気持ちを分かってくれてる、私達の大切なキーボードなんだ。
私達の気持ち、きっと分かってくれると思う。
そんな事は無いと思うけど、
以下略



232:にゃんこ[saga]
2012/03/12(月) 14:18:33.37 ID:1/V17SaX0


今回はここまでです。
和ちゃんのお風呂シナリオのはずが重くなりそうです。


233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/03/12(月) 15:02:11.49 ID:69+KWEEq0

次の推測はどんなかな


234:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:00:24.51 ID:j2MHioAf0
元の世界に戻れない。
元の生活に戻れない。
考えたくない事だった。
そんな事、認めるわけにはいかなかった。
でも、和だって、簡単にそんな事を口にしてるはずが無かった。
以下略



235:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:02:15.94 ID:j2MHioAf0
「ありがとう、律。
私、意地の悪い質問したわね、ごめんなさい。
運命なんて、私にもあるかどうか分からない。
あったとしても、それを変えられないのなら、運命の存在なんて知りたくないわ。

以下略



236:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:10:45.34 ID:j2MHioAf0
分かってはいた事だけど、人に言われてしまうと複雑な気分だった。
私達が元の世界に帰れず、一生八人だけでこの世界に生きていくって未来……。
考えたくないけど、考えなきゃいけない事だ。
その未来……、私達は絶望せずに生きていけるんだろうか……?

以下略



237:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:12:54.18 ID:j2MHioAf0
「何を見てるのよ、律?」


考え事が終わったのか、首を傾げながら和が私の耳元で囁いた。
しまった。
以下略



238:にゃんこ[saga]
2012/03/13(火) 18:34:03.31 ID:j2MHioAf0
「うっ……、あっ……」


声が出せない。
顔が熱いのは、勿論のぼせたせいじゃない。
以下略



657Res/1034.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice