345:にゃんこ[saga]
2012/04/20(金) 18:25:54.45 ID:CZrAexFF0
言って、私はムギの頭を撫でた。
普段、ムギは大人っぽいのに、色んな所で子供っぽい仕種を見せる事がある。
もしかしたら唯よりも天然で、子供っぽい所があるのかもって思うくらいだ。
どうも放っておけない……、そんな気にさせるんだよな、ムギは。
考えてみれば、この閉ざされた世界を一番怖がってるのはムギかもしれない。
346:にゃんこ[saga]
2012/04/20(金) 18:33:10.57 ID:CZrAexFF0
だけど、やっぱり無理があったのかもしれない。
それから、ムギの笑顔はすぐに消えた。
ムギが悪いわけじゃない。
私だ。
私の選択が悪かったんだ。
347:にゃんこ[saga]
2012/04/20(金) 18:34:16.01 ID:CZrAexFF0
今回はここまでです。
あ、すみません。
序盤と言っても、内容は今半分くらい進んだ感じです。
348:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/04/21(土) 04:44:39.20 ID:OACXBar9o
お疲れ様です
前のssよりなんだか随分読みやすくなったきがしますね
上から目線みたいに見えたらごめんなさい。一感想としてです
これからも楽しませてもらいます
349:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:28:57.65 ID:sybMAEU90
私はムギと一緒に居たかった。
その気持ちに嘘は無い。
またあの一陣の風が吹いたら……。
そう思うと吐き気がするほど不安になるけど、ムギが傍に居てくれるなら耐えられると思う。
言うまでもなく、私はムギの事が大好きなんだ。
350:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:29:36.10 ID:sybMAEU90
その時、私はすぐにムギを叩けなかった。
どう反応すりゃいいのか分かりにくい事を言われたから叩けたけど、それがなかったら叩けなかったと思う。
そういや……、「叩けない」って私が言った時のムギの表情は凄く寂しそうだったな……。
本当に今になって気付く。
ムギは……、寂しがってたんだ……。
351:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:30:04.94 ID:sybMAEU90
反響が続く度に私は私自身の事すらも信じられなくなって来た。
私は……、ムギと一緒で本当に安心してるんだろうか?
いやいや、私が安心してるのは確かだ。
ムギと一緒だと心が落ち着くんだ。
でも、その安心はムギと一緒だから感じられてる安心なのか?
352:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:31:26.83 ID:sybMAEU90
◎
353:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:31:58.79 ID:sybMAEU90
昼過ぎ。
太陽が南中してしばらくしたくらいに、澪達はホテルに戻って来た。
澪、梓、唯、三人とも大きな荷物を抱えて、少しだけ疲れた顔をしていた。
いい発見は無かったみたいだけど、どうやらあの一陣の風は吹かなかったらしい。
それだけで嬉しいし、胸を撫で下ろす気分だったけど、唯の顔を真正面から見る事は出来なかった。
354:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:32:23.51 ID:sybMAEU90
昼からの予定を考えていると、不意に視線を感じた。
澪の視線かと思ったけど、そうじゃなかった。
澪は静かに昼食を食べるムギを心配そうに見守っていた。
視線の持ち主は梓だった。
梓は唯と昼食の話をしながら、私の方に何度も視線を向けていた。
355:にゃんこ[saga]
2012/04/25(水) 18:32:49.91 ID:sybMAEU90
◎
657Res/1034.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。