過去ログ - 朋也「ヴァイオリンの音色……?珍しいな……」
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8:
2012/03/30(金) 20:10:13.62 ID:S2fDDXur0
その日の放課後。ふと気が向いた俺は、この前の空き教室に足を向けていた。

朋也(仁科のヴァイオリンの演奏、また聴きに行くか…………)

なぜそういう思考が思い浮かんだのか、自分自身不思議だった。今まで、誰かと積極的に関わろうとしなかったのに。
以下略



9:
2012/03/30(金) 20:12:07.03 ID:S2fDDXur0
朋也(……?どういう意味だ……?)

俺にはその質問の意味がよくわからなかった。

仁科「大丈夫、杉坂さん。それに……さっき言ったでしょ?」
以下略



10:
2012/03/30(金) 20:14:21.88 ID:S2fDDXur0
演奏が終わる。それまで椅子に座って聴いていた俺は、やはり拍手を送る。
仁科の近くに座っていた杉坂も、拍手をしていた。しかし杉坂は、どことなく元気がなかった。

朋也「良かったよ、演奏。やっぱり、俺、仁科の演奏気に入ったみたいだな」
仁科「あ…ありがとうございます」
以下略



11:
2012/03/30(金) 20:16:04.92 ID:S2fDDXur0
演奏が終わる。それまで椅子に座って聴いていた俺は、やはり拍手を送る。
仁科の近くに座っていた杉坂も、拍手をしていた。しかし杉坂は、どことなく元気がなかった。

朋也「良かったよ、演奏。やっぱり、俺、仁科の演奏気に入ったみたいだな」
仁科「あ…ありがとうございます」
以下略



12:
2012/03/30(金) 20:19:05.24 ID:S2fDDXur0
杉坂「……いえ。そういうわけではないんですが……。ただ……。……いえ、なんでもありません」

なにやら濁したような気がしたが、あまり深く追求しないようにしよう。

朋也「じゃあ、またな」
以下略



13:
2012/03/30(金) 20:21:59.61 ID:S2fDDXur0
次の日の放課後。今日も演奏を聴かせてもらおうと思い、旧校舎に足を向けていた。
と、その途中。見知った顔があった。

朋也「杉坂……」

以下略



14:
2012/03/30(金) 20:24:38.19 ID:S2fDDXur0
朋也「仁科がどうかしたか?」
杉坂「仁科さんに、あまりヴァイオリンを演奏させないであげてほしいんです」
朋也「どうして」

本人がいないから、突っ込んで話を聞く。
以下略



15:
2012/03/30(金) 20:27:31.77 ID:S2fDDXur0
杉坂「おねがいします。聴きに来ないでとまでは言いませんから、せめてりえちゃんが自分で演奏しているときだけ聴きに来てください。
   岡崎さんが来ると、りえちゃん、また無理して演奏しちゃうだろうから……」
朋也「……わかったよ。ヴァイオリンの音色が聴こえてきたら、邪魔するよ」

結局深い話は聞かず、それだけ約束した。
以下略



16:
2012/03/30(金) 20:28:56.95 ID:S2fDDXur0
杉坂の忠告を受けた俺は、放課後に旧校舎へ足を向けることもなくなっていた。そのまま、数日が過ぎた。
登校中。俺がだらだらと歩いてると、後ろから声を掛けられた。

声「あ……岡崎さん」
朋也「ん?」
以下略



17:
2012/03/30(金) 20:31:01.41 ID:S2fDDXur0
杉坂の言っていた通りだった。こいつは、誰かに自分のヴァイオリンの演奏を聴いてもらうのを、楽しみにしているのだ。
杉坂の方を見ても、顔をうつむかせたままこっちを見ようとしない。

朋也「ああ……悪いな。土曜と昨日は、ちょっと忙しかったんだ」
仁科「そうですか……。今日は、どうですか?来る時間は、ありそうですか……?」
以下略



18:
2012/03/30(金) 20:34:37.80 ID:S2fDDXur0
そして昼休み。二年の教室の並んでいる階までやってきた。
適当に歩いてる奴を捕まえて、二年の杉坂って奴、どこにいるか知らないか、と聞いて回った。

男子生徒「ああ、杉坂なら、たぶん旧校舎の空き教室に行ったんじゃないかな」
朋也「マジかよ……」
以下略



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