過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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2012/05/08(火) 23:05:52.63 ID:xltWL3yio
それにしても、旧校舎の廊下は長い。こんなに長かっただろうか?
カリオストロ。彼はいったい、今どこで何をしているのだろう。世界を滅ぼすのではなかったのか。
俺は静かに考える。
以下略
282
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2012/05/08(火) 23:06:44.43 ID:xltWL3yio
――いつの間にか、袋小路に落ち込んでしまっている気がした。
世界Aを信じるとしても、世界Bを信じるとしても、両方を信じないとしても同様に、巨大な混乱が俺を襲ってくる。
もうわけがわからなかった。俺は何を信じるべきなのだろう。俺はどうしてこんなに混乱しているのだろう。
以下略
283
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2012/05/08(火) 23:07:12.31 ID:xltWL3yio
そうだ。ここは酸素が薄いのだ。だから混乱している。でも、どうして酸素が薄いのだろう?
ここは別に密室でもなんでもない。酸素が薄いなんてことはないはずだ。でも、事実息苦しいのだ。
息苦しい。息苦しくてたまらない。ひどく生き苦しい。こんな場所に、正気の人間がいられるわけがない。
以下略
284
:
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[saga]
2012/05/08(火) 23:07:38.62 ID:xltWL3yio
つづく
285
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(長屋)
[sage]
2012/05/08(火) 23:12:28.17 ID:6fd0tidFo
1乙
一日に二回の更新か
286
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(関西地方)
[sage]
2012/05/09(水) 18:28:52.81 ID:faKwiD1do
シュルレアリスムだね
好きだよ
287
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[saga]
2012/05/09(水) 23:13:16.43 ID:VRpUIwhYo
◇
トンボの足元には四匹の仔猫がいた。
以下略
288
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[saga]
2012/05/09(水) 23:13:51.19 ID:VRpUIwhYo
「逃げるぞ」
と俺は言った。ハカセたち三人は状況を飲み込めていない。俺も本当のところ、仕組みに気付いてはいない。
舌打ちしたい気分だ。これが"カリオストロ"の嫌がらせなのだろう。
以下略
289
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2012/05/09(水) 23:14:33.41 ID:VRpUIwhYo
いつのまにか、小さかった仔猫が、犬ほどの大きさになっている。頭痛がしそうなのをこらえた。
俺は近付いてきた猫を跳ね飛ばし、蹴り飛ばし、殴り飛ばしたが、それでも彼らはひるまなかった。まったくひるまなかった。
俺の身体には自然と傷が増えていく。どんどんと抉れている。段々と、俺は自分が何をしているのか分からなくなった。
以下略
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2012/05/09(水) 23:15:08.46 ID:VRpUIwhYo
後輩はしばらくこちらを振り向いていたが、俺が目で促すと鏡に手を伸ばした。彼女はことさらスムーズに、鏡に飲み込まれている。
やがて猫は動きを止めた。トンボが静かに俺の様子を見下ろす。
満身創痍というにはなまぬるい。だが、血が床に垂れる程度には傷ついていた。
以下略
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