過去ログ - 貧乏神「私がメイドですかッ!?」
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2012/05/03(木) 18:46:54.76 ID:TG4BReSDO
人形「こらーっ! 待ちなさい!」
貧乏神「すーみーまーせーん!」
逃げる貧乏神、追う人形。
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2012/05/03(木) 23:23:23.52 ID:TG4BReSDO
2人の追い掛けっこは尚も続く。
荒い息を吐きながら逃げ続ける貧乏神に、人形も息を荒くして、着ているエプロンドレスの裾を振り乱しながら叫んだ。
人形「はぁ……はぁ……、どうあっても止まらないつもりね! なら、こっちにだって考えがあるわ!」
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2012/05/04(金) 03:24:25.81 ID:C7I537lDO
チェス駒が勢いよく飛び上がり、四方八方から貧乏神に迫る。
貧乏神「きゃーっ!」
だが、敏捷さなら貧乏神も負けてはいない。
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2012/05/04(金) 14:33:06.82 ID:C7I537lDO
人形「追えー! 追えーっ!」
貧乏神「きゃー! きゃーっ!」
ガシャーン。
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2012/05/04(金) 15:25:58.24 ID:gugeLQADO
この貧乏神さん一流だな
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2012/05/04(金) 17:42:43.51 ID:C7I537lDO
そして、貧乏神はチェス駒たちの猛追から何とか距離を離し、やっとの思いで玄関ホールまで辿り着いた。
貧乏神「は、早く逃げないと……はっ!?」
そのまますぐに館の出口へと向かおうとした貧乏神だったが、駆け足を止めて急ブレーキ。
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2012/05/04(金) 21:20:08.32 ID:C7I537lDO
そこに出来上がったのは小高い山。
一番上には満足そうな笑みを浮かべる人形が腰を下ろし、その下にチェス駒と貧乏神の家財が散乱。
さらにその一番下にはそれらすべでに押し潰され、石床にうつ伏せで四肢を投げ出す貧乏神がいた。
貧乏神「あうぅ……」
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2012/05/05(土) 13:10:51.72 ID:VFxwHF9DO
おろろんおろろんと瞳に涙を浮かべながら貧乏神が命乞いをする。
しかし、その様子が楽しいのか、人形は口元を吊り上げてイタズラっ子のような笑みを深めるだけだった。
人形「どうしようかしらね? あなたが壊したガラス窓に花瓶にツボ、結構高くつくし……」
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2012/05/05(土) 21:20:12.38 ID:VFxwHF9DO
〜 暖炉の部屋 〜
貧乏神「はー、生き返ります」
貧乏神は暖炉からちょうどよい距離を保ち、ぽかぽかと床の上で暖まっていた。
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2012/05/05(土) 22:07:05.55 ID:VFxwHF9DO
貧乏神「……む」
──服が湿っていて、なんだか不快。
そう感じた貧乏神の判断は早かった。
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2012/05/05(土) 23:09:09.25 ID:VFxwHF9DO
貧乏神「あたた……」
人形「ったく、勝手に人の館で眠りこけるなんて、いい度胸ね」
貧乏神「す、すいません」
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