2:訂正[saga]
2012/08/18(土) 00:17:57.50 ID:IiA584goo
「財布を無くした!?」
事の起こりは、白い夏の日の昼下がり。
ボクらの前のテーブルには、雪歩の飲んだペットボトルが立っている。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:18:27.87 ID:IiA584goo
「おはようなの!」
今度は、ボクのじゃない声が事務所で響いた。
ソファから立ち上がって、ドアの方へと振り返る。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:19:20.10 ID:IiA584goo
「――アレ?雪歩、どうしたの?」
ソファの、背もたれ越しにいた雪歩をようやく見つけたらしい。
「それが、財布を無くしちゃったんだって」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:19:51.75 ID:IiA584goo
「美希はすごいなぁ」
「でしょ?もっと褒めてくれてもいいんだよ?」
そういうと、美希は紙袋の中からおにぎりを取り出す。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:21:10.08 ID:IiA584goo
「ねぇ雪歩、財布無くしたのって今日?」
美希が質問を投げかけた。
雪歩は何も言わずに、ただ首を縦に振る。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:21:44.67 ID:IiA584goo
「ちょっと待ってほしいの!
おにぎりが、まだ残ってるの!!」
「だって、早くした方がいいでしょ?」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:22:27.67 ID:IiA584goo
「公園とお茶屋なら……。お茶屋の方が遠いんだっけ」
あわてる美希を尻目に、ボクらは作戦会議を始めた。
「そうだね。遠い方から行くの?」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:23:05.36 ID:IiA584goo
「も、もうひょっとまってほひいの!みき、まはのみこめてないの!」
美希が悲鳴に似た叫び声をあげた。
なんとか飲み込ませようとお茶を用意する。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:23:59.19 ID:IiA584goo
外はやっぱりうだるような暑さだった。
思わず、手をかざして、ビルの隙間から覗く青空を睨みつける。
こういう時に、車を運転できれば便利なのにね。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:24:56.72 ID:IiA584goo
「へぇ。でも、黒ってあんまり雪歩らしくないね」
三人でのお喋りって、
下手すると置いてけぼりを食らうから大変。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:25:55.27 ID:IiA584goo
「あっづいの……とけちゃいそうなの……」
これだけ暑いのだから、誰かがこう言い出すのは予想済みだ。
待ってましたとばかりに、用意済みの提案をしてやった。
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