過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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2012/09/12(水) 22:55:03.98 ID:rI6aBzuyo
僕はできるだけ明るい声音で言った。
「いや、ギターの弦を張り替えてただけだよ。すぐ下にいくから」
以下略
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2012/09/12(水) 22:57:11.60 ID:rI6aBzuyo
僕はそのメモを手に取る。拍子抜けしたような、肩透かしを食らったような気持ちになった。
そこには何も書かれていなかった。白紙。
そしてすぐに、その白紙のメモが、ひどくおぞましいものに思えた。
以下略
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2012/09/12(水) 22:57:38.64 ID:rI6aBzuyo
19-12 扉が → 扉に鍵が
つづく
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2012/09/13(木) 06:41:07.89 ID:j5dX190bo
乙
また楽しみにしています
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2012/09/13(木) 17:27:07.01 ID:qpP07fyYo
◇六
胸騒ぎに反して、すぐに何か具体的な異変が起こることはなかった。
以下略
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2012/09/13(木) 17:27:33.48 ID:qpP07fyYo
八月六日は近所で花火大会があった。僕は夕方過ぎに、姪とふたりで街に出かけた。
近所からバスをつかって会場を目指す。浴衣姿の若い女が何人か乗っていた。
ラフな格好をした男も何人かいた。親子が連れ立っている姿もあった。
以下略
48
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2012/09/13(木) 17:28:03.56 ID:qpP07fyYo
適当な場所でバスを降り、会場へと徒歩で向かう。普段は寂れている道も、歩いている人が多かった。
僕は既に疲れていたが、姪に悟られぬよう、表情には出さないように心掛けた。
雑踏も喧噪も苦手だった。だからといって静かな場所が好きかと言うと、そうでもない。
以下略
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2012/09/13(木) 17:28:35.62 ID:qpP07fyYo
黙ったまま行列に並ぶ。その時間はさして苦痛ではなかった。さまざまな音が何かの皮膜越しに聞こえた気がした。
その不思議な感覚は、不意に肩を叩かれるまでずっと続いていた。
僕の肩を叩いたのは、バイト先の先輩だった。ドッペルゲンガー、と口に出した女性。
以下略
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2012/09/13(木) 17:29:02.82 ID:qpP07fyYo
彼女は納得しかねたような表情でうなる。自分に落ち度があったと思ったのか、姪がおろおろしていた。
行列が進む。姪を促し前に進んだ。先輩も、遅れてついてくる。
「ふうん」
以下略
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2012/09/13(木) 17:29:38.13 ID:qpP07fyYo
姪は屋上の手すりを掴んで背伸びをしていた。危ないぞ、とたしなめる気にはなれない。
遠い音が聞こえた。僕は空に目を向ける。姪が「あっ」と声をあげた。
花火が空の向こうに咲いた。
以下略
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2012/09/13(木) 17:30:15.86 ID:qpP07fyYo
振り向いた先の視界には大勢の人がいた。人だかりが、僕たちと同じ方を向いて立っていた。
けれど、視界を埋め尽くすほどの人間を、僕の頭は認識しようとしない。
そのときの僕に、彼らは蜃気楼のようにぼんやりとした存在に見えた。
不安になって、僕は姪の方に手を向けようとしたが、やめた。彼女は花火に見入っている。
以下略
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