過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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2012/12/06(木) 23:11:53.79 ID:ULshItii0
ググっと男の首にかかる力が強くなる。悲鳴をあげることもできず、男は目を白くし、かすれた息を吐きだすことしかできなかった。
憎い、憎い、憎い。死の間際にあってなお男の心を占めるのはエルフに対する憎しみだった。汚らしい存在はどちらか? それはお前たちではないかと口にできないからこそ心の中で呪詛の言葉を唱え続ける。
だが、それも長くは続かない。憎しみよりも苦しみが増し、そんなことを考える余裕がついになくなった。徐々に薄れていく意識の中、男が最後に脳裏に思い浮かべたのは、分隊のみんなだった。
男(みんな……ごめ……)
以下略
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2012/12/07(金) 00:00:42.62 ID:HuDDvyyN0
傷エルフ「!」
咄嗟に掴んでいた手を離し、己の手めがけて飛んできた弓矢を回避する。
その隙をついて女隊長が男の元へと走り込む。力なく倒れてゆく男の体を抱きしめ、すぐさまその場から離れる。
以下略
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2012/12/07(金) 00:01:13.51 ID:HuDDvyyN0
圧倒的な人数差を目の当たりにしながらも傷エルフは余裕の態度を崩さなかった。だが、そんな彼の言葉を聞くつもりもないのか女剣士と男剣士が傷エルフに向かって剣を構えて突っ込む。
左右から振り抜かれる剣を木々を盾にしながら避ける傷エルフ。そんな彼の様子に二人は舌打ちをし、追撃する。
傷エルフ「この状況は少しまずいか……」
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2012/12/07(金) 00:01:40.65 ID:HuDDvyyN0
頭上を飛び交ういくつもの弓矢。それらは先程まで自分たちの頭があった場所へと飛び、木の幹へと矢尻を突き刺した。
男槌士「……伏兵、か」
落ち着いた様子で男槌士が呟く。この状況を予想していなかったわけではないため、少なからず動揺はあまりしなかったのだろう。
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2012/12/07(金) 00:02:08.39 ID:HuDDvyyN0
女隊長「て、撤退……」
撤退する。そう皆に告げようとして、女隊長は気がつく。いくらなんでもこの大人数で撤退などできるはずがない。相手はこちらの倍以上。ならこの人数での移動は格好の的がちょろちょろと移動しているだけにしかならない。
かといって、各個分散したとしても人数を固められて一人ずつ追い詰められてしまっては結局は同じこと。
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2012/12/07(金) 00:02:44.65 ID:HuDDvyyN0
男剣士「行け! ここは俺がどうにかする!」
そう言って再び傷エルフに向かっていく男剣士。振り抜く剣は避けられてしまうが、それでも彼は剣を振るうことをやめない。
女隊長「男剣士……」
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2012/12/07(金) 00:03:23.23 ID:HuDDvyyN0
この場にいるエルフだけでも仕留めようと奮闘する三人。だが、そんな彼らに再び弓矢が放たれる。
だが、放たれた弓矢は男剣士達に届く前に地面から生まれた土の壁によって全て防がれた。
女魔法士「みなさん攻撃にばかり目がいって防御がおろそかになってますよ。私が補助します!」
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2012/12/07(金) 00:03:56.68 ID:HuDDvyyN0
男弓使い「泣くな、女隊長。なに、俺たちもすぐに追いつく。だから、先に向かってくれ」
自分たちに向かって放たれた矢の方向から敵の位置を推測した男弓使いは、今度は自分の番だというように次々と矢を打ち放つ。
女槍士「女隊長、いつまでグズグズしてるの! みんなが持ちこたえてくれているうちに早く!」
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2012/12/07(金) 00:05:16.50 ID:HuDDvyyN0
……
…
男剣士「……行ったか」
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2012/12/07(金) 00:05:45.33 ID:HuDDvyyN0
女魔法士「男くんが意識を失っていてよかったです。さすがに、この姿は見せられないですね」
そう呟く女魔法士の身体は血に染まっていた。彼女だけではない、この場に残った隊員全員の体は鮮血を撒き散らしていた。
男弓使い「だが、俺らが残らなかったら男たちの命はないんだ。これまで女隊長にもらってきた恩を返す時が来たんだろう」
以下略
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2012/12/07(金) 00:06:23.82 ID:HuDDvyyN0
男剣士「ったく、しょうがねえよな。女隊長には笑っててもらわねえとこっちが嫌な思いをする羽目になるからな」
男槌士「全くじゃ。まあ、それも男がいてくれればどうにかなるじゃろ」
女魔法士「そうですね。男くんと女隊長、いい関係になりそうですもんね」
以下略
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