38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/24(月) 16:58:57.33 ID:Bhwc+1QD0
水槽の件でスレイヤーズ思い出した
いいねぇ、やっぱり期待通りだ乙
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 22:56:42.17 ID:dlefWGSko
これより今年最後の投下を開始します。
今回、少々カップリング要素が強いため、あらかじめの投下アナウンスにて報告させていただきます。
具体的にはほむ杏。
では。
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/30(日) 22:57:34.29 ID:dlefWGSko
d.
モアはとても小さなバーだった。
レストランもやっているそこは喫茶店を改装した風のもので、間取りもそれに近く、こそこそ話をするのに適した場所もちらほらと見受けられる。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 22:58:08.47 ID:dlefWGSko
長年生きているせいでとうの昔に戸籍が消滅した暁美ほむらは、ありていに言ってしまえばあまり金がない。
無国籍自由人と言えば聞こえは良いが、現在においては何をするにも個人認証が必要とされる。
ある個人が、彼ないし彼女自身であるという事を証明できない限り、その人物はコンビニでガムすらも買えないのだ。
戸籍もなく静脈登録も行っていないほむらは、厳密に言えばこの世界には存在しないものとして看做される。
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 22:59:31.87 ID:dlefWGSko
***
予言書。それはアポカリプティック・ビーストの顕現を予見する、美国織莉子の最後の遺物だった。
「ずっとずっと書き溜めていたものを私が継承した、というわけだよ」
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 23:00:20.54 ID:dlefWGSko
答えは簡単に返ってきた。
「色々さ。本を書いたり、ドラマや映画の脚本を書いたり、基本は文筆業で稼いでる、今はね。
一つ一つは大したもんじゃないけれど、いくつもの名義で年に何冊か書いてるよ。
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 23:00:55.78 ID:dlefWGSko
「生存が確認できれば、あとは話が早い。上位監察官専用の連絡回線で人相書きを配布して見つけ出し、特に隠密活動に長けた連中にそれとなく見張らせた。
そしたら、なんと食料雑貨エトセトラに安物しか使っていないというじゃないか。
それも、その場限りの簡易アカウントなんていう社会的には最も信用ならない身分証を使っての買い物だ。
キミが昔っから、"品質の良いものを末永く使う"タイプだってのは知っていたからね。これはもう、にっちもさっちもいかない生活状況なんだな、と勘付いたってわけさ」
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/30(日) 23:01:32.24 ID:dlefWGSko
「ああ、彼女は……言ってしまっても良いかい、ほむら?」
一瞬の逡巡。美国織莉子のシステム外にいる自分を、キリカがどう評するのか。
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 23:02:05.91 ID:dlefWGSko
私は、とほむらは言った。
「貴女と、美国織莉子を、友達だと思ったことは一度もないわ、無いのよ。ただその方が都合が良いと考えたから、友達のように接しただけ。ただ、それだけのことよ」
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 23:03:08.37 ID:dlefWGSko
***
ホテルへの道すがら、ぽつぽつと雨音が響いたかと思うと、それはたちまち勢いを増して水のカーテンになった。
ゲリラ豪雨だ。今や亜熱帯さながらの気候な東京では、上昇気流のあおりを受けて時折こういった集中豪雨が発生することがある。
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/30(日) 23:04:05.84 ID:dlefWGSko
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