64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:44:31.52 ID:c0RIlJVf0
「あれ、イヴおねーさん? サンタはイヴおねーさんでいやがりましたか?」
「あ、あはは〜。そうですよ〜、」
「そうだったのですか……!? これはすげーことを聞きました!起きてたかいがあったですよ!」
「に、仁奈ちゃん、夜も遅いから静かに、ね〜?」
「は。そうでごぜーました。仁奈はいい子にしなきゃです」
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:45:23.66 ID:c0RIlJVf0
「本当は寝てなきゃだめなんですよ〜? 悪い子はめっ、です〜」
「うぅー、ごめんなさいです……」
「……でもどうしましょう〜。プレゼント袋はき――先輩が持ったままですね〜」
「お呼びしちゃだめなんです?」
「う〜ん、ちょっとサンタさんにも事情があって…… とりあえず、ずっとここにぶら下がってるのもあれですから、中に入れて貰っても〜?」
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:46:35.42 ID:c0RIlJVf0
※ ※ ※
「すご〜い、お部屋の中、きぐるみいっぱいです〜」
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:47:25.16 ID:c0RIlJVf0
ありゃま、これは想定外でした。
仕事場のみんな、それには私も含まれているのでしょう。
仁奈ちゃんからすれば、まさか知ってるおねーさんがサンタとしてやってくるなんて夢にも思いませんから、こうなるのも不思議ではありません。
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:48:58.43 ID:c0RIlJVf0
お手紙っていうのは、ふつうのサンタさんが、どうしても子どもたちと直接お話する事ができないからあるんです〜」
「そーなんです?」
「たぶんそーだと思います〜。だから、運良くサンタさんに会えた子は、ちゃんと直接言いたいことを言えばいいんですよ〜」
悩んだ末、私は臨機応変に、仁奈ちゃんから直接お話を聞くことにしました。
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:53:07.82 ID:c0RIlJVf0
「パパに会いたい……です……」
「……」
私は面食らっていました。
もちろんお願いそのものが深刻で、ほとんどないケースだというのもありますが、それより。
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:55:57.18 ID:c0RIlJVf0
『ご両親が物音などを不審に思っている。まだ決心がついていないようだが、いつそちらに向かうとも分からない。』
私がこうメールを送ると、返信は1分もたたずに帰ってきた。
『私に策がありらみす。木場さんはブリッツ園をベランダ下まで連れと来てくまーさい』
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:57:58.68 ID:c0RIlJVf0
※ ※ ※
「パパーーーー!! ……こ、これでいいですか!? 本当に、少しの間でも、パパに会えるですか!?」
「来ますとも〜。ずっとここに居てもらうことは出来ませんけど〜…… サンタさんは、良い子のお願いなら、たとえ運命だって変えちゃうんですよ〜」
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:59:56.25 ID:c0RIlJVf0
「パパ! 本物ですか!? ほんものでいやがりますか!?」
「あぁ、仁奈が呼んでいたから、すぐ駆けつけたんだ……!」
「すげーです!! サンタさん、すげーです!!」
「サンタ……? ……!」
73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 15:01:12.70 ID:c0RIlJVf0
「今宵も多くの子供達にぷれぜんとを配りましたが…… これほどまでにぷれぜんとの甲斐があった家庭は、他にありませんでした」
「にわかには信じられませんが…… この再会こそがプレゼント……」
「……あなた、そんなに騒いでご近所――え? あの……あ、電気――」
わぉ、パパにつられてママもやってきてしまいました。
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