過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
1- 20
45: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 16:06:50.63 ID:wOPwqajX0
「これは?」

「これが私の固有魔法。手品を隠しつづけるよりは、ね」

ほむらの魔法は時間停止だ。正しくは『止まった時間のなか動ける魔法』ということだ。仮に、時間が停止しただけであれば体を動かすだけで空気が壁となり自らの身体を粉々にするだろう。また任意で、自分が触れているものを動かすこともできる。この場合はマミの体だ。
以下略



46: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 16:07:23.01 ID:wOPwqajX0
高い、澄んだ音とともに、グリーフ・シードが落下する。今度こそ崩壊する魔女を確認すると、二人はネミッサに駆け寄る。おろおろするまどかとさやか。ほむらはネミッサの意識を確認すべく声をかけ、マミも血止めにリボンを再び作る。

「ネミッサ! 聞こえているなら返事なさい!」

血の気を失いつつあったネミッサは、うるさそうに声を出す。
以下略



47: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 16:09:29.04 ID:wOPwqajX0
四人の少女たちをマミは招き入れる。マミは体力が減っているネミッサをベッドに寝かせたのち、おもてなしをしようと紅茶とケーキの準備をする。明るいその姿勢にほむらは呆れた。先ほど死にかけたとは思えない朗らかさだ。どうやら、マミにとって来客というのは非常に珍しく嬉しいものらしい。悪い言い方をすれば「ぼっち」といわれるタイプだ。マミの名誉のために断っておくが、実際には本人のコミュニケーション力の問題より、魔法少女の事情のほうが大きい。むしろ世話焼きのお姉さん気質であるため、まどかとさやかは良い先輩として憧れていた。もちろん、ほむらも。

「さぁ、召し上がれ」

先ほどまでの険しい表情などどこへやら。いつもの、いやいつも以上の愛らしい笑顔が眩しい。だが、そのせいかまどかやさやかはネミッサの惨状を引きずらずに済んだ。危険な状況を脱したのもあり、ひょっとしたらそれを狙ったのかもしれない。
以下略



48: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 16:10:04.13 ID:wOPwqajX0
ネミッサへの集中砲火がほむらに移る。先ほどまで険悪な関係とは思えないムードのなか、いつもは生真面目でクールなほむらが珍しく狼狽する。常日頃軽食ですませることが目撃されているほむらに、料理下手疑惑が湧き上がった瞬間だった。

「炊飯器もってたっけ?」

「さすがにレトルトのは禁止だかんね」
以下略



49: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 16:11:08.42 ID:wOPwqajX0
「ベテランのマミですら危機に陥って、あのようなショックを受けることがある。それが魔法少女の実情」

道すがら、ほむらはまどかとさやかに言う。魔法少女にならないでほしいこと、それを約束してほしいことを。

「危険なことは私に任せてほしいの。ならないって約束してもらえるかしら」
以下略



50: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 16:14:23.08 ID:wOPwqajX0

筆者です。

二章終了です。

以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/01/05(土) 20:34:43.65 ID:dmOHSoPOo
乙! 続き楽しみにしてる



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/01/05(土) 21:40:01.58 ID:ahgDjMws0
乙です。メガテンシリーズ好きなのでとても楽しみにしてます。
真・女神転生Wが楽しみでしょうがない。


53: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:30:47.18 ID:WjAemYY10

筆者です。

三章をこれから投下します。
長いので章すべてを上げられるかわかりませんが、しばしお付き合いください。
以下略



54: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:31:40.49 ID:WjAemYY10
三章
【みきさやか さくらきょうこ】

その夜、ネミッサはおかゆを平らげるとマミのベッドを占拠したまま眠りについた。マミはそのそばに来客用の布団を敷いて休む。今夜は寝ずに看病するつもりのようだ。
いくらネミッサに看病が必要ではあっても、死の恐怖によって疲労したマミには辛い。だが逆に、看病に集中することでマミが余計なことを考えなくて済むのであれば、そのほうが都合が良いのかもしれない。
以下略



387Res/672.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice