過去ログ - 高垣楓「ホワイトデーのおくりもの」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:04:06.07 ID:VMr1FUOo0
  
 今度こそ、約束を違えない。 
 カウンターに座って、楓さんをじっと待つ。 
  
 楓さん、楓さん。今度こそ、きっと。 
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:06:14.27 ID:VMr1FUOo0
  
 『遅れてしまって、すみません』 
  
 肩に声がかかる。ああ、楓さん。来てくれた。 
 いいえ、俺のほうこそ、すみません。 
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:07:24.14 ID:VMr1FUOo0
  
 こ、この店、いい雰囲気ですね。 
  
 もっと気の利いた事は言えなかったのか。 
 後悔してももう遅い。話題は既に出てしまったのだから。 
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:08:42.35 ID:VMr1FUOo0
  
 わ、私が…きれい? 
 な、何を、いきなり…プロデューサー、今日は、何か…違う。 
  
 いつものスーツじゃなくて…見て分かるほど仕立てのいいもの。 
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:09:44.60 ID:VMr1FUOo0
  
 『楓さん、いつも頑張ってるから』 
 『その努力に、応えられたら…そう思って』 
 『CDデビューの話をもらって、契約と曲の精選に駆け回ってて』 
 『その…つい最近まで、ずっと』 
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:10:28.71 ID:VMr1FUOo0
  
 本当に言い訳なんかじゃなかった。 
 きちんとした理由があって、その原因は私で。 
 なのに、なのに。ひどいことを。 
  
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:11:30.66 ID:VMr1FUOo0
  
 ああ、でも、私はアイドル。 
 そして、彼はプロデューサー。 
  
 もし、私とプロデューサーがそうなるとしても。 
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:13:09.76 ID:VMr1FUOo0
  
 『あ』 
  
 彼は嬉しそうに言う。 
  
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/03/18(月) 12:14:57.50 ID:VMr1FUOo0
  
 『楓さんには、かないません』 
  
 彼は本当に嬉しそうに笑う。 
  
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/18(月) 12:15:56.11 ID:VMr1FUOo0
  
 以上です。ありがとうございました。 
 html化依頼を出させていただきます。 
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/18(月) 12:30:06.38 ID:zywFXquH0
 乙 
 いい話でした 
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