562:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 04:02:20.45 ID:CnjYFZl7o
わたしたちは歩いていく。
代わり映えのしない景色の中を、ずっと。
ひょっとしたら細部は違うのかもしれない。でも、だいたいは同じようなものだ。
563:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 04:03:37.39 ID:CnjYFZl7o
やがて、わたしたちの前に泉が現れた。
ツキは苦しそうにしていたが、意識ははっきりとしているようだ。
彼は長い間、一言も言葉を発していない。
564:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 04:04:36.60 ID:CnjYFZl7o
泉を抜けると、森の様相は少しずつ変わりはじめた。
でも、結局森は森だった。砂漠になったりはしない。
なんだか息苦しかった。なぜだろう。何が原因なんだろう。
565:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 04:05:52.52 ID:CnjYFZl7o
やがて前方に岩壁が姿を現した。それはまだ遠くにある。見えてきたというだけだ。
どうしてこんなに心が凍てついているんだろう。
566:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 04:06:27.13 ID:CnjYFZl7o
つづく
567:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/22(土) 08:07:28.79 ID:GOYOYumPo
うぅん、乙。
568:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/22(土) 10:58:31.32 ID:yV39fHK+O
乙
569:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/22(土) 15:29:36.07 ID:t19q5X1DO
全てが逆効果に働いて仕舞っている気がする…
570:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/23(日) 03:21:46.15 ID:seth9kfao
◇
一歩足を踏み入れてみると、そこから先は、もうさっきまでの森とは空気がまったく異なっていた。
それは今まで居た世界とは別の場所だという気がした。
571:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/23(日) 03:22:47.46 ID:seth9kfao
わたしを外から守り続けたあの屋敷。雨の降り続ける森。
もう、わたしとは関係のない場所だ。
現実に帰るにしても、帰らないにしても、わたしはもう二度とそこにはいかないだろう。
633Res/436.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。