57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:25:26.14 ID:0/iJLpbGo
そういえば、とわたしは思う。
昨晩、シラユキと一緒に眠ったときにみた夢は、いつもとは違った。
ここのところ、ほとんど毎晩のように彼の夢を見ていたのに、昨夜のものは違った。
58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:26:17.24 ID:0/iJLpbGo
わたしは立ち上がって、夢について書いてありそうな本を探すことにした。
これだけ蔵書があるのだから、あってもおかしくない。
でも、いくら本を読んでも無駄だという気もした。
59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:28:08.18 ID:0/iJLpbGo
「……シラユキ?」
声を掛けたけれど、返事はなかった。
背筋がざわざわする。シラユキなら、すぐに返事を寄越す。
60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:29:14.99 ID:0/iJLpbGo
物音のした棚と棚の間を覗き込む。誰もいない。
けれど、本が一冊、床に落ちていた。
わたしは少し怖くなったけれど、さっき自分が歩いた棚だったので、そのとき何かの拍子に落ちたのかもしれないと思った。
61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:30:09.24 ID:0/iJLpbGo
……落ち着け、と、わたしは思う。
やっぱり書庫から持ち出していなかった。きっとそれだけのことだ。
その本が、たまたまわたしが取った本の近くにあって、たまたま落ちてしまっただけだ。
62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:31:06.57 ID:0/iJLpbGo
わたしはしばらく彼女が何を訊いても何も言えなかった。ただ怖かった。
「何があったんですか?」
63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:32:16.83 ID:0/iJLpbGo
「何があったんですか?」
シラユキは、今度は真剣な声を出した。
わたしは彼女に抱きつく力を少し緩めて、深呼吸をした。怖さはなくならない。
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/21(火) 07:32:47.80 ID:0/iJLpbGo
つづく
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/21(火) 08:57:55.14 ID:E2m5O7dAO
乙…!
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/21(火) 12:45:12.41 ID:1Ac64vbSo
乙です
続き楽しみにしてます
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