24: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 00:55:06.13 ID:MBAzp3vzo
『後でPさんに返しておきましょう♪』
一人で呟くと、本当に何気なく私はそれを開きます。ちょっとした好奇心でした。
Pさんのことをもっと知りたい、と思ったのかもしれません。いつも、私のことを大事にしてくれているPさん。いつも私のために走り回ってくれているPさん。
25: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 00:55:34.65 ID:MBAzp3vzo
『P、さん……』
あの人の名前を、小さく呼びました。それとほとんど同時に、がちゃり、と事務所のドアが開く音がします。私は少し体を震わせて、振り返りました。
そこに居たのは、Pさんでした。彼は肩で息をして、とても急いでいるように見えました。それは、私が知っているいつものPさんです。
26: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 00:56:13.68 ID:MBAzp3vzo
今回の更新はここまでです。まだ少し書いている部分はあるのですが、少し長くなりそうですので、短めになってしまいました。
ご容赦いただければ幸いです。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/15(土) 01:09:01.67 ID:rnZIwnN+o
了解
ゆっくりいきましょう
28: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 01:25:14.20 ID:MBAzp3vzo
>>23
訂正です……。
×社長さん
○他の事務員さん
29: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 22:12:10.52 ID:MBAzp3vzo
『悪い場所ではなかったな。いや、むしろ新設の事務所であのレベルなら、最高じゃないか』
俺は、件のシンデレラガールズ・プロダクションからの帰り道、そう呟いた。サイトのページでは完成予定、と書いてあったが、既に完成しほとんど稼動状態だった。新社屋は、とても綺麗で大きい。俺のあの賃貸雑居ビルとは大違いだ。
そのせいか、当然ながら自分以外の芸能関係者も何人か、視察に来ていた。
30: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 22:16:35.85 ID:MBAzp3vzo
(しかし、名刺入れを忘れるとは思わなかった……。予備を持ってたから良かったものの、名刺交換も出来ないところだった)
よっぽど急ぎすぎていたらしい。ようやく見つけた移籍先候補だったから、仕方ないと言えば仕方ないのだが、これでは社会人失格だ。
もう少しでせっかくの移籍をおじゃんにするところだった。反省しなければならない。
31: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 22:17:01.65 ID:MBAzp3vzo
『――返せ、それを、俺に返すんだ、茄子さん』
至極穏やかに言ったつもりだった。ただ、それは俺だけの話だったらしい。茄子さんの顔が、少し恐怖で強張っている。少し頭を振って、もう一度穏やかに言う。
『拾ってくれたんだろう? いろんな人の名刺も入っているから、他の人に見られるわけにはいかなかったんだ。本当、茄子さんはいつも、よく気が付いてくれる。助かった』
32: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 22:17:34.31 ID:MBAzp3vzo
カードホルダーを受け取ると、それを無造作にスーツの内ポケットへ放り込んだ。そして、彼女の頭に手を置く。一瞬彼女の体がびくり、となった。
『済まなかった。驚かせたな』
「あ……」
33: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/15(土) 22:18:07.80 ID:MBAzp3vzo
全然長くならなかったのでせめてこれだけ投下です……。
次はきっと長くなります、たぶん。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/16(日) 02:30:31.80 ID:/SV04BwIo
乙
続きが気になるな
154Res/119.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。