過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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304: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 00:58:52.77 ID:TGh4K5Fj0


幸子はいそいそと立ち上がり、扉を開けて洗面所に向かった。
私はたった一つしかない部屋に取り残された。
テレビでは、いつの間にかニュースが流れていた。重苦しい口調で、キャスターが何かを述べている。
以下略



305: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 00:59:24.96 ID:TGh4K5Fj0


「……まさか、こんな物を買うとは……」


以下略



306: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:00:59.81 ID:TGh4K5Fj0

画面の向こうの彼女は、楽しそうに目を細め、得意顔で、イキイキと動いている。
アイドル然とした彼女がそこにはいた。
誰もがこの彼女を見て、彼女はどういう性格なのかと決めつけるのだろう。
いや、ライブだろうが、握手会だろうが、彼女の表面しか他人は見れない。
以下略



307: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:02:34.39 ID:TGh4K5Fj0

今になって思えば、どうして彼女を先に風呂に入らせたのだろうか。
私が普段使っている洗剤とは違う匂い、彼女が持参したシャンプーの匂いが風呂場に充満していた。
湿り、生温かい空気を孕んだ風呂場を前に、私は自分の浅はかさを悔いた。

以下略



308: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:04:24.31 ID:TGh4K5Fj0
だが、私の決意など、何の意味を持たなかった。


「……おーい、あがったぞ幸子――」

以下略



309: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:07:49.26 ID:TGh4K5Fj0


私は低く押し殺したような声で問い詰めた。
彼女はそれに気圧される後ずさりしたが、胸に手を当て、顔を赤らめながら目をぎゅっと瞑り、静かに頷いた。

以下略



310: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:12:19.64 ID:TGh4K5Fj0


「あ、あの――」

「……ごめん、幸子」
以下略



311: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:14:10.00 ID:TGh4K5Fj0


「す、すまん。すまん幸子、私……私は……」


以下略



312: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:15:01.75 ID:TGh4K5Fj0


「……いいですよ、別に……ボクの事が、好きなら……。ボクのことが好きだから、今みたいなことをしたんですもんね」

「……幸子」
以下略



313: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:15:41.26 ID:TGh4K5Fj0


「さっきじゃ、ないでしょう……」

「え?」
以下略



314: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/08(木) 01:17:46.65 ID:TGh4K5Fj0


「……すまん」

「……もう一度」
以下略



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