106: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:39:35.91 ID:xnES6JJd0
そうだろう。
鬼の事を知っているのなら、あの時にあんなに驚くわけがない。
「普通ああいう怪異は、怪異のことを知っていようと知っていなかろうと、そう簡単に制御できるようなものじゃないんだけど。いや、殺人鬼くんは大したものだよ」
107: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:40:30.61 ID:xnES6JJd0
「それを言う前にまずは鬼、という怪異について、簡単に説明しておこうか」
「ああ、頼むよ」
「まあ、鬼なんてものは阿良々木くんだって知っているだろう。童話とかにもよく出てくるしね」
108: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:41:11.08 ID:xnES6JJd0
「人しか殺さない、だって?」
なんだか、物騒な話になってきたな。
「じゃあ、のんびりしている暇はないんじゃないか?あの鬼が他の人を襲う前に早くなんとかしないと」
109: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:41:54.18 ID:xnES6JJd0
「治ってる、な」
「だろうね」
「けど忍野。それが何だっていうんだよ」
110: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:42:53.53 ID:xnES6JJd0
「それは、鬼と吸血鬼の相性が良いってことなのか?」
「その通りだよ。吸血鬼ってのは、殺しても死なないっていうのが売りなわけだからね。だから状況的には、阿良々木くんの人間性を感じ取って鬼は攻撃してきたけど、吸血鬼性によって助けられたって感じかな」
「………そうか」
111: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:43:39.88 ID:xnES6JJd0
「つまるところ、今回はどうすればいいんだ?」
いくらあの鬼が北白蛇神社から動けないといっても、それはあくまで短時間での話だ。
いつまでもあのままにしておくわけにはいかないだろう。
112: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:45:46.76 ID:xnES6JJd0
「つまり、あの鬼は俺の内にあったもので、それが暴走して出てきやがったと」
暦を学習塾跡に運んできた後、人識とメメは暦を休ませた部屋の隣にいた。
「んで、てめぇが俺をあそこに行かせた理由は、あの鬼がいつ暴走してもおかしくない状態だったから、わざと狙って、意図的に、対処しやすい状況であの鬼を出すためだったってわけか」
113: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:46:33.46 ID:xnES6JJd0
「で、俺はこれからどうすればいいんだ?てめえはあいつをどうすればいいのか、知ってるんだろ?」
「へえ………」
「なんだよ」
114: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:48:02.78 ID:xnES6JJd0
「まず、あの鬼が暴走したのは、殺人鬼くんの身体が器としてボロボロになってきてるせいなんだよ」
「………あいつは、俺が器じゃ納得できなくなったってことか。けっ、勝手な野郎だぜ」
「あちらとしては、殺人鬼くんの身体が駄目にならない内に、自分勝手に暴れたいんだろうね」
115: ◆m7QL2KBO9Y[saga]
2013/07/22(月) 21:49:05.79 ID:xnES6JJd0
「とにかく、殺人鬼くんには今からもう一度あの神社に行ってもらって、あの鬼を屈服させて来てもらうよ。それがきみの仕事だ」
「わかったよ。んじゃ、そろそろ行ってくるとするかね。さっさと落し物拾って、こんな町とはおさらばさせてもらうぜ」
「この町は嫌いかい」
156Res/79.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。