過去ログ - モバP「凡人と第六感」
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61: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:17:29.01 ID:fDDiOZLHo
(いや、正確には全く感動しなかったわけではないんだけど……。説明が、ええい、もうどうにでもなれ)

 私は半ば自暴自棄になりながら、内心でそう叫び、そしていつも通り頭の中で整理をし始める。

 確かに、彼女の声は凄まじい物だった。だが、感動はしなかった。この矛盾点をどうにかして説明しなければならない。
以下略



62: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:17:56.77 ID:fDDiOZLHo
 私は、やはり頭の中で整理をしつつ、目まぐるしく言葉を探した。

 そして次の瞬間、ティンと来た。そう表現するしかない。もし私の頭の上に電球があるなら、ぴかり、と光っている事だろう。

『……そうですね、”ガラスの声”、という表現が一番しっくりきそうです』
以下略



63: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:19:03.76 ID:fDDiOZLHo
「おう、またおいでよ、千秋ちゃん」

「ええ、そうさせてもらうわ。それと……」

 千秋さんは、出口の前でくるり、と振り返る。ふわり、とその長い黒髪が弧を描く。
以下略



64: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:20:37.97 ID:fDDiOZLHo
『……行ってしまったな』

 私はそう独語した。何とも、悪いことをしてしまったかもしれないと思いつつ、私はため息をつく。そのため息を拾ったマスターが、

「まあ、気落ちしなさんな、お客さん。ところで、さっきの”ガラスの声”ってのは、どういう意味だい?」
以下略



65: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:21:22.25 ID:fDDiOZLHo
『そんな、私はそんな大層な物なんて持ち合わせていませんよ』

 私は苦笑をした。そうだ、私はたぐいまれなほどの凡人である。そんな凡人の、第六感ともいえるそんな表現なのだ。他の人間には理解できるわけがない。

 それは、以下にも高尚なお話、というわけではなく、ありていに言えば、たとえ話の下手な人のたとえ、の様なものだろうと思う。
以下略



66: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:22:16.59 ID:fDDiOZLHo
今回の更新は以上です。少し間が開いてしまいました。
冷房の設定温度の下げ過ぎは良くないですね。
皆さんはクーラー病にかからないように、お気を付け下さい。


67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/11(日) 13:01:07.40 ID:MZfDVFtMo
乙乙


68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/11(日) 18:15:36.66 ID:WTxoE8BXo

この板にしては珍しい、一般小説や純文的な文体だな


69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/11(日) 22:06:54.54 ID:PQu1k12Co
おつー


70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/13(火) 13:25:13.78 ID:Wts6zfiOo
乙乙
体調管理は大事よね、わかるわ


71: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/15(木) 06:48:52.90 ID:06zt3LxLo
 それから数日後のこと。

 私はいつも通り、甲斐のない営業周りに出掛けていた。相変わらず仕事は取れない、宣伝もできないと、まるででくの坊だ。

 今日も悲しいことだが、大して成果は得られなかった。一件だけ仕事は取れたが、大きな仕事ではない。
以下略



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