過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
↓
1-
覧
板
20
402
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:10:07.08 ID:KhUE3YQs0
会話が進むたびに由比ヶ浜の顔が接近してくる。もうこれ俺が顔の向き変えたら…………って何を考えているんだ自分は。
落ち着け。というか由比ヶ浜がまず落ち着け。
「と、とりあえず体勢を元に戻してもらえませんか?…………ち、近い……」
以下略
403
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:11:43.48 ID:KhUE3YQs0
由比ヶ浜は俺の言葉に何か納得した様子を見せたと思ったら、今度は口に手を当ててふふっと笑う。
「俺なんかおかしいこと言ったか……?」
「い、いや?…………ヒッキーがこんなことするの……珍しいと思って」
以下略
404
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:15:48.18 ID:KhUE3YQs0
由比ヶ浜はその言葉と裏腹に、その表情は期待に満ち満ちていた。……ちょっと今日は色々と喋り過ぎたか。これからは
もう少し気をつけないと。失敗するにしてもタイミングというものがあるからな。特にこれ以上喋ることはなかったので
その後は昼食の残りを食べるだけとなった。
以下略
405
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:18:07.73 ID:KhUE3YQs0
光陰矢のごとし。英語で言うとTime flies. まさに飛ぶようにして、それからの日々は過ぎ去ってしまった。
鐘が鳴って先生が「やめ」と言い、試験の解答用紙が集められる。この科目で期末試験ももう終わりだ。普段から勉強は
しているので、試験勉強自体はそれほど負担にはならないのだが、今回はちょっと他に考えることと準備しなければなら
以下略
406
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:20:19.22 ID:KhUE3YQs0
そんなことを考えているうちに今日のSHRもさっさと終わってしまい、周りの席でも帰り支度が始まった。俺も帰る
ことにするか。雪ノ下からもそうするように言われているのだし。鞄を取りに行く途中で、ふと由比ヶ浜と目が合う。
俺は軽く会釈をし、彼女は胸の前で小さく手を振った。教室での俺と彼女もここのところはずっとこんな感じだ。葉山
以下略
407
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:26:06.54 ID:KhUE3YQs0
ほどなくして家に着き「ただいま」と形式上挨拶はするものの、カマクラ以外には誰もいない。小町とは微妙に試験の
日程がズレているため、今日は通常通りの授業らしい。そういえば、ここのところあまり妹の勉強も見てやれてなかった
ような気がする。結果がどうなるにせよ、今の問題が片付いたら少しは付き合ってやろう。そんなことを考えつつ、俺は
以下略
408
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:28:38.78 ID:KhUE3YQs0
「………………………」
沈黙が15秒ほど続く。沈黙が好きな俺でもさすがに電話でこれは長いので、待ちきれずに口を開いてしまった。
「雪ノ下?」「あの」
以下略
409
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:32:29.14 ID:KhUE3YQs0
ごめんなさい、雪ノ下さん。また嘘つきました。ホントはちょっとだけしました。しかしそんなこと言えるわけないし、
声がうわずったのもたぶん気のせいです。俺の反応はまるで無視して雪ノ下は話し続ける。
「今さらそんなこと思わないわよ…………それより…………早く、来てね」
以下略
410
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:35:11.29 ID:KhUE3YQs0
バスに乗って十数分、雪ノ下のマンションの最寄りのバス停に着く。建物はすぐ見えているのに、ここからまたちょっと
歩くんだよな。敷地内の庭園を横目にしながら数分後、ようやく入口に辿りついた。自動ドアの前に立って中に入ろうと
するが…………開かねぇ。どうやら俺は機械にも認識されていない存在の模様。周りに誰もいなかったので、何度か立つ
以下略
411
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 21:45:43.71 ID:KhUE3YQs0
複数の鍵が開く音と重厚そうな扉の音が聞こえて、雪ノ下の部屋の扉が開かれる。わざとなのかどうかよくわからないが、
以前文化祭前に俺と由比ヶ浜で彼女の家に行った時と同じような格好をしていた。単にこういう服装が好きなだけなの
かもしれない。俺が立ちっぱなしでいるのを見て、手招きする。彼女の表情はいつも通りといった感じだ。
以下略
412
:
◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/09/02(月) 22:00:24.86 ID:KhUE3YQs0
しばらくして、プレートの上にソーサーとカップを乗せて雪ノ下が紅茶を運んできた。彼女は俺が座っている二人掛けの
ソファの前にあるリビングテーブルの上にそれを置く。そして俺の隣に腰を下ろしたところで、彼女は口を開いた。
「……どうぞ」
以下略
937Res/580.45 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1375267813/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice