過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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297:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:00:03.14 ID:/T6oPI9Oo



 従妹が出て行ったあとも、俺はベッドに腰掛けてしばらく部屋の中でぼんやりしていた。
 蛍光灯の青ざめた灯りに照らされたまま、何かを考えている。
以下略



298:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:00:39.00 ID:/T6oPI9Oo

 彼女は何も言わなかったし、俺も何も訊かなかった。
 いつもそうだ。だから俺たちは、ずっとこんなふうに黙り込んでいる。問いもせず語りもせず。

 俺は何かを訊くべきなのかもしれない。でも口を開く気にはなれなかった。
以下略



299:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:01:37.00 ID:/T6oPI9Oo

「お兄ちゃんが家事を手伝いたがったのって、わたしの負担になってると思ったから?」

 俺は何も言い返さなかった。

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300:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:02:11.48 ID:/T6oPI9Oo

「だって、おまえが家事をしなきゃならないのは……」

 どうしてか。
 頭がズキズキと痛む。
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301:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:02:37.75 ID:/T6oPI9Oo

「あの」
 
 声を掛けられて、我に返る。妹はこちらを心配そうに見つめていた。
 
以下略



302:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:03:04.31 ID:/T6oPI9Oo



 翌朝、俺が登校したときには、シィタ派は既に教室に来ていた。

以下略



303:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:03:59.98 ID:/T6oPI9Oo

 俺は何も言わずに近くの席に座り、シィタ派の様子を眺め続けた。 
 真剣な表情。熱心にペンを動かしている。

「……どんな話?」
以下略



304:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:05:07.34 ID:/T6oPI9Oo

「主人公は男?」

「女。さいわい主人公についての悪口は書いてなかったんだけど、教師に届けるわけにもいかなくなってしまった」

以下略



305:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:06:17.89 ID:/T6oPI9Oo

「……その友達についての悪口が書いてあった?」

「そう。まあ、クラスの中心みたいなところがあって、割と嫌われ者なんだけど、誰も逆らえない相手、みたいな感じ」

以下略



306:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 17:08:09.93 ID:/T6oPI9Oo
 
「持ち主は主人公に泣いて謝るわけ。ごめんなさいごめんなさいって。
 もともとリーダー格にひっついてる腰巾着みたいな子だったんだな」

「だったら手帳に実名で悪口書くなよ」
以下略



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