過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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462:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:34:50.99 ID:9lqdvaLCo

「おにいちゃん、わたしって、女の子?」

 しばらく押し黙ったかと思うと、ふたたび口を開き、従妹は、突然、本当に突然、そんなことを言い始めた。

以下略



463:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:35:20.45 ID:9lqdvaLCo

「女だよ」と俺はもう一度答えた。

「……うん」

以下略



464:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:35:46.84 ID:9lqdvaLCo

 つまりね、と従妹は話し始めた。

「わたしが女性であるための条件って、なんなんだろう?」

以下略



465:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:36:13.79 ID:9lqdvaLCo

「肉体は"わたし"だけど、それは"わたし"じゃない」

「現実では、人の精神は人の肉体を離れたりしない」

以下略



466:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:36:39.81 ID:9lqdvaLCo

「たとえば、俺がある朝目覚めると、同じ学校のクラスメイトBくんになっていた。
 俺はBくんの家で目覚め、Bくんの制服を来て学校に行き、Bくんの席に着く。 
 そして本当の俺の身体の方にBくんの精神が宿っているのではないかと考える。
 けれど、実際に俺の肉体と会話をしてみると、まるで俺とそっくりな喋り方、そっくりな態度、そっくりな考え方をしている」
以下略



467:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:37:08.50 ID:9lqdvaLCo

「つまり、わたしが言いたいのは……」

「……言いたいのは?」

以下略



468:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:37:40.00 ID:9lqdvaLCo

「つまり、わたしが言いたいのはね……」

「無理するな、って?」

以下略



469:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:38:35.94 ID:9lqdvaLCo

「顔に出てるってことか」

「……顔に出すなってことじゃ、ない、よ」

以下略



470:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:39:05.08 ID:9lqdvaLCo

「違う。俺は……」

「なに?」

以下略



471:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/22(日) 16:39:36.64 ID:9lqdvaLCo

「……そうだな」

 と俺は言った。従妹の言うことは否定のしようがない。事実俺は、そのように考えていた。
 彼女は少しの間考え込んでしまった。俺は何も言わずに続きを待った。
以下略



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