過去ログ - 真「ボクは雪歩の何になれるのか」
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31: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:13:13.42 ID:WO3tRq+Yo
「昨日の夜、早く寝なってメールしたのに」

「えへ……あの後も全然眠れなくって。真ちゃんは眠れた?」

「寝つきは悪かったけど、一応」
以下略



32: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:14:59.42 ID:WO3tRq+Yo
プロデューサーが一番大変だなあ。
ボクは安っぽい音をたてて閉まったドアを見つめた。

ふと、右肩に重みを感じた。雪歩が睡魔に負けてダウンしていた。
ボクのうなじを雪歩の髪がくすぐった。
以下略



33: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:15:43.11 ID:WO3tRq+Yo
ボクは車が走るのに合わせて流れていく窓の景色と、膝に乗った雪歩の頭を交互に見ていた。
何回か視線が窓と頭と往復した後、自分の手がいつの間にか雪歩の頭の上に置かれているのに気付いた。
明るい茶色の髪が絡まる自分の指、遅れて感じる髪の手触り。
身じろいだ雪歩の肢体、微かに鼻をくすぐったシャンプーの香り。

以下略



34: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:16:20.72 ID:WO3tRq+Yo
「え、そ、そろそろって……」

「雪歩、準備しようか」

「えっ!ちょっと待って!ま、真ちゃん!なんで起こしてくれなかったのぉ!」
以下略



35: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:16:52.41 ID:WO3tRq+Yo
「真ちゃん、私、顔に何かついてる?」

「あ……いや、その、髪が……あは、ごめんね」

「髪……?」
以下略



36: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:17:30.15 ID:WO3tRq+Yo
初めての収録はプロデューサー含めたスタッフさんたちが上手くフォローしてくれたおかげで、
大きな失敗をせずに終えることができた。
と言っても、最初は緊張で声が裏返ったり、震えたり、何度もリテイクを重ねたけど、
何とか練習通り二曲ともミスなく通して歌えた。

以下略



37: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:18:37.84 ID:WO3tRq+Yo
プロデューサーはボクらの見ていないところでもかなり動いていたらしく、少し疲れていた。
口や態度にこそ出さないものの、雰囲気が疲れていた。

お構いなく矢継ぎ早に質問を投げるボクらは、端から見ればきっとすごく意地悪なんだろう。
仕方ない。何せ、初めてのアイドルっぽい、仕事っぽい仕事だったんだから。
以下略



38: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:19:18.61 ID:WO3tRq+Yo
プロデューサーはCDをケースから取り出して、カーステレオにディスクを入れた。
淀みのない一連の動作で、止める暇も隙もなかった。
すぐに、耳にタコができるくらい聴いた『First Stage』のイントロが流れ出した。

頭に血が上り、顔が熱くなるのを感じる。
以下略



39: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:20:48.88 ID:WO3tRq+Yo
客観的な感想を言うと、自分の声は芯があってのびのびと力強く、まるで、男の子みたいな声だった。
入れ替わりに雪歩の声が車内を震わせる。繊細で儚げな女の子の声。

雪歩の声を聴いていると、徐々に頭の血が降りて行く。
喉元まで出かかった溜息を飲み込む。
以下略



40: ◆ueTY3VLB/s[sage]
2013/10/27(日) 22:24:59.22 ID:WO3tRq+Yo
今日はここまで。結構スローペース。
二人がカバーした曲は各人のお好みで想像してください。
二回目にしてすでに色々粗が目立ってますが、多めに見て頂きたいです。


41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/27(日) 23:54:38.77 ID:YF93RDjVo
おつ!

たのしみにしてるよー


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