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2013/11/23(土) 22:38:46.97 ID:CXnOni3h0
そして迎えた、フェス本番。
小鳥に記者が事務所に来ることを伝え、会場で彼女たちの表情を見る。
この日のために用意した衣装も、よく似合っている。彼女たちの表情に、彼もうなずいた。
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2013/11/23(土) 22:45:01.13 ID:CXnOni3h0
「やよい、調子は?」
「ばっちりです! 今日は、ええっと……あ、ひっしょうきがんっていうので、ご飯に卵かけて食べてきたんで!」
「よし、今の自分の全力を出せよ」
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2013/11/23(土) 22:50:09.09 ID:CXnOni3h0
空に上がったその言葉は、きっと事務所の人たちにも届いたであろう。
彼女たちは765の看板を背負い、その代表としてこのフェスのステージに立つのだ。
「ハッ、まさかこんな時代に、仲良しごっこしてる奴らがいるなんてな。ムカつくぜ」
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2013/11/23(土) 22:57:43.77 ID:CXnOni3h0
「……君たちは?」
「961プロのジュピター……って言えば、大体アンタには説明つくんじゃねぇの?」
冬馬が放ったセリフに、彼は一瞬固まる。
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2013/11/23(土) 23:05:32.19 ID:CXnOni3h0
「……いったいなんだったんだ?」
「なんだか、すっごく私たちに、怒った顔してましたね……」
「すごく強そうだったね……大丈夫かな?」
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2013/11/23(土) 23:12:26.75 ID:CXnOni3h0
ステージ上で舞う妖精たちの輝きは、木星の前にはあまりにも小さかった。
ジュピターのダンス、歌は彼女たちの頑張ってきたものを嘲笑うかのように華麗で、無駄がない。
会場の客も、木星の引力に吸い込まれるかのように春香たちの下を離れて行った。
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2013/11/23(土) 23:21:57.90 ID:CXnOni3h0
誰かからの声が聞こえる。それは、たくさんの人からの声援。
その声援の中で、春香は歌っていた。皆自分の歌を聞いてくれていた。
だが。急に視界が悪くなる。目が覚めると、そこにいたはずの人々はだれもこちらを見ていない。皆、春香から目をそらし、後ろを見つめている。
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2013/11/23(土) 23:27:44.52 ID:CXnOni3h0
「チッ、ムカつくぜ……なにくたばってんだよ」
ゆっくりと、彼は振り返る。その憎き声の先にいたのは、ジュピターの3人。
「冬馬、落ち着け」
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2013/11/23(土) 23:36:52.22 ID:CXnOni3h0
冬馬の胸倉を、つかむ。
「……なんだよ? 殴るのか?」
「そんなことするわけないだろ……いいか? よく聞けよ……春香はな……頑張ってんだよ……」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 23:46:10.80 ID:CXnOni3h0
彼は椅子に腰を下ろし、大きくため息をついた。
「ただ、次は負けないよ。いい競争相手ができた。次会うときが楽しみだな」
「……765のプロデューサーさん……本当に、心が広いお人だ……ではまた」
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2013/11/23(土) 23:51:16.23 ID:CXnOni3h0
「……! 春香、春香!?」
「……ああ、そっか、私……」
全てを認識した春香が、ぼそっと一言つぶやき、ベッドから起き上がる。
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