13:1[saga]
2013/12/08(日) 09:37:33.53 ID:OWwQizcX0
・ ・ ・ ・ ・
デコボコした道にヒールを持っていかれ、イライラする事数回。
曲がり角すぐにある、カフェテラスのある喫茶店で、若い男女が口喧嘩をしていた。
周りの客は辟易している者、心配そうに見守る者、そもそも気にしていない者と、なんとまぁ綺麗に分かれていた。
14:1[saga]
2013/12/08(日) 09:38:18.22 ID:OWwQizcX0
ライブの後、疲労が原因で体調を崩してしまった時のこと。
その日も仕事があり、無理を推して家から出ようとした瞬間、目の前に"アイツ"が居た。
新堂から連絡を受けてここまで駆けつけた、という説明を私が質問で投げかける前に答えられ、
私がその説明を理解するよりも早く抱きかかえられ、ベッドへと運ばれた。
15:1[saga]
2013/12/08(日) 09:39:16.05 ID:OWwQizcX0
もしかして、もしかしてアンタは、私の事を想って怒ってくれているの。
私の為に泣きそうになって苦しそうになって、私の為に悲しそうになってくれているの。
16:1[saga]
2013/12/08(日) 09:39:52.04 ID:OWwQizcX0
・ ・ ・ ・ ・
そろそろ脹脛が悲鳴を上げ始め、やっぱり車を頼めば良かったか、と後悔する事幾何回。
17:1[saga]
2013/12/08(日) 09:40:42.68 ID:OWwQizcX0
「いらっしゃいませ。 ……お花、好きなんですか?」
先ほど花に水遣りをしていた店員が声をかけてくる。
「ん……、あぁ……嫌いでは、ないわ」
18:1[saga]
2013/12/08(日) 09:41:11.33 ID:OWwQizcX0
「へぇ……。 なんで、花が好きなの?」
「え? うーん、そうですねぇ。 やっぱり元気をくれるから、ですかね」
「元気?」
19:1[saga]
2013/12/08(日) 09:42:18.84 ID:OWwQizcX0
あれは、いつだったかしら。
20:1[saga]
2013/12/08(日) 09:42:53.33 ID:OWwQizcX0
「その歌を歌えるのは、伊織、お前もなんだよ」
「私も……?」
ゆっくりと頭を撫でられる。
21:1[saga]
2013/12/08(日) 09:43:29.97 ID:OWwQizcX0
「…………さま……? ……きゃく……」
22:1[saga]
2013/12/08(日) 09:43:59.38 ID:OWwQizcX0
未だ納得の行っていないように、眉を八の字にして心配する。
意外と頑固なところもあるのね。 けど、そういうの嫌いじゃないわ。
「だからだーいじょうぶよ。 ……って、あら?」
23:1[saga]
2013/12/08(日) 09:44:31.25 ID:OWwQizcX0
「成る程……。 お買い上げになりますか?」
「いや、今はちょっと行く所があるから。 帰りに買いに来るわ」
「解りました、お待ちしてますね!」
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