過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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83: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:11:18.83 ID:1dwOiOSUo

「しょ……う、こ、は……」
「委員長、あの時教室の鍵、どっちのポケットにしまった?」
「え……」

以下略



84: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:11:48.22 ID:1dwOiOSUo

 私と離れないことで、凶器を回収できないことを証明しようとした委員長だったが、今度は困ったことにその凶器を捨てるタイミングを失ってしまった。

 いくら校内マラソンとはいえ、走っているところを誰にも見られていないのは不自然すぎる。
 かといって途中で抜け出し、空き部屋に向かい、凶器を回収して捨てる、というのはリスクが伴う。
以下略



85: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:12:23.47 ID:1dwOiOSUo

 ナース服が取り出した凶器が池から見つかったとは誰も言っていない。
 それはつまり、委員長の自白ということになる。

「……もう、無理かな、って」
以下略



86: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:13:07.54 ID:1dwOiOSUo

 その後。

 現場を荒らすなという言葉から始まり、凶器を拾うなど言語道断と言うお叱り、果ては普段の授業態度の悪さまでひっくるめて説教された。

以下略



87: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:13:34.11 ID:1dwOiOSUo

「……なんや、大変な一日になってもうたなぁ」

 ようやく解放され、校門を出たころには時計の針は十八時を回っていた。
 ざっと計算して五時間も体育着で過ごしていたことになる。
以下略



88: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:13:59.93 ID:1dwOiOSUo

 こいつが教室に来ていなければ私は今日は購買で済ませるつもりだったし、仮に食堂に行っていたとしても、もっと早く食べ終わっていた。
 お前が床に座り込んだり何だりしたせいで私が食べ終わるのが遅くなって、そのせいで廊下で委員長に会ったわけだ。

 よって、あのカレーうどんを奢った時点でチャラだ。喉が渇いたなら自分で買え。
以下略



89: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:14:43.28 ID:1dwOiOSUo

「ん、と?」
「これこそ仮説でしかないけど」

 あの時、委員長は金髪を殺害した。
以下略



90: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:15:16.71 ID:1dwOiOSUo

「あとは、私とお前が現場で死体を見ているとき」
「うん?」

 缶コーヒーを傾ける。
以下略



91: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:15:43.32 ID:1dwOiOSUo

「駅はそっち。じゃあここでお別れ」
「うん」

 大通りの交差点。私は左、こいつは直進だ。
以下略



92: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:16:09.58 ID:1dwOiOSUo

 歩行者信号が点滅し、やがて赤くなった。
 三車線の信号は更にここから右折用として、矢印を点す。

「もし仮に委員長が転ばせたんやないとしたら、せめて殺人だけでも変えられへんかなぁ。そら、死体隠したりした以上、罪にはなるけど」
以下略



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