17: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:12:33.87 ID:g5646tB80
――
「うーん、今何時……」
ゆっくりと意識が覚醒していく。今は何分だろうか、バスはまだ来ていないかな……。
18: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:14:22.83 ID:g5646tB80
「痛い!」
「ほげっ!?」
見事顎に頭突きを一発かましてしまい、男の人は苦悶の表情を浮かべる。
19: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:16:28.55 ID:g5646tB80
私は彼に謝り倒し、彼はその全てに気にしないで良いよと言ってくれる。全力のキャッチボールを繰り返している内に、2人とも落ち着いて来ていつものペースに戻ることが出来た。
「え、えっと! 隣にす、座った時に、わ、私が倒れこんできた、ってことですか!?」
といっても私は極度のアガリ症で恥ずかしがり屋なので、普段から落ち着きがないと良く言われる。
20: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:18:58.04 ID:g5646tB80
顔を掻きながら彼は名前を聞く。どうしたんだろう?
「な、なな名前、ですか!? え、えとっ! こ、小日向……、小日向美穂です」
よくよく考えると、この時よく素直に名前を教えたものだと思う。もし彼が変質者だったならどうなっていたことか。
21: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:20:08.78 ID:g5646tB80
「えっと、小日向さん?」
「な、なんでしょうか?」
「あのさ、実は俺こういうものなんだ」
22: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:21:28.46 ID:g5646tB80
「アイドルに興味が有ったり、しない?」
23: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:23:20.15 ID:g5646tB80
アイドルに興味が有ったりしない? あれ? これって……。
『昨日女子生徒にアイドルにならないかと声をかける……』
「先生が言ってた人?」
24: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:24:59.36 ID:g5646tB80
彼の顔と携帯画面を交互に見る。はっきり言って怪しいことこの上ない話だ。
だけど私は彼の言っていることに嘘はない、嘘を吐いている目じゃない。そう感じていた。
何故かと聞かれても、はっきりと答えることはできない。言ってしまえば、直感なのだから。
「は、はい。ちゃんとした事務所ってことは分かりました。あれ? ってことは……」
25: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:27:11.58 ID:g5646tB80
「落ち着いたかな?」
「は、はい。すみません。ご迷惑をおかけして」
「仕方ないさ。急に言われたら誰だって驚くよ」
26: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:29:46.26 ID:9Oq90F5Q0
「……と来たから」
「へ?」
「ティンと来たんだ! 小日向さんならトップアイドルになれるって!!」
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