15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:52:09.96 ID:UHZTgUVzo
「……なんでさ」
「周りの目ばっかり気にしてる。プロデューサーの身長と同じだよ。等身大の自分を見ていないんじゃない?」
「どういうことだよ」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:52:52.63 ID:UHZTgUVzo
――――
――
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:53:46.03 ID:UHZTgUVzo
「でも、クールのお姉様方見てればわかるでしょ?」
と、思っていたけども、プロデューサーの悲壮な一言で現実がわかってしまう。彼は何をしたってマスコットなんだ。ただ小さいという特徴だけを見られる。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:54:19.98 ID:UHZTgUVzo
しばらくの時間、飴を舐めていた。いちご、ぶどう、メロン、オレンジ、りんご。レーベルは違えども、きらりはやっぱり私のツボを抑えている。見たこともない飴でも、美味しいかった。
そうしている内に、プロデューサーが一言、溜息と一緒に呟いた。
「……どうしようかなぁ」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:55:08.19 ID:UHZTgUVzo
そうして飴を舐めながら、またも暫くの間あれこれと一人で考えるプロデューサーに、一つ進言をする。輿水幸子がそうしたように、私も――杏も。
「杏はね、悩むくらいなら妥協しちゃったりするよ」
「妥協?」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:55:59.41 ID:UHZTgUVzo
プロデューサーにとっての輿水幸子は12cm。双葉杏は15cm。その間3cmはどうやって埋めていけばいいのだろうか。
だらだらと、ぐうぐうと過ごしてきた双葉杏を、どれだけプロデューサーが気にかけてきたのか。杏は幸子のように動いてやっていない。だけど私は、彼をずっと見ていたということに偽りはない。
「だからね、プロデューサー」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:56:25.63 ID:UHZTgUVzo
「プロデューサーは杏と15cm程度しかないけど」
この少しの距離、プロデューサーは腕を伸ばしてくれるだろうか。
「杏にとっては、その15cmは杏だけのものなんだよ」
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:57:20.86 ID:UHZTgUVzo
「だって15cmは――」
ひんやりとした手に、暖かいものを感じる。柄にもなく、紅くなってるかもしれない。だってほら、プロデューサーの顔も――。
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:58:09.79 ID:UHZTgUVzo
「――理想の恋人の、身長差だからね」
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:58:50.37 ID:UHZTgUVzo
きらりんルームから出た時、きらりは一つウインクをして、どうだったと一言聞いてきた。どうも素直になれない杏の口は一言「良い飴のチョイスだったよ」と伝えて女子寮に戻った。
杏はぐうたらだからね、想いをぶつけるのも面倒なんだよ。働き過ぎのプロデューサーに、休みたがりの杏。みんなにとって小さい彼は、杏にとって調度いいくらい。
15cmの距離は、埋めるつもりもないかな。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/26(木) 20:58:57.89 ID:DZbnilJMo
化け物女と杏が絡むなら冒頭に注意入れとけよ
なにがあんきらだ
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