過去ログ - 解体された艦娘の話
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38: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/05(日) 03:17:28.27 ID:vTLwVfM7o
 文字通り、その場所は底だった。
 この世界で一番深いところ。
 わたしは、いつ閉じたか分からない瞼を開いた。
 あたり一面、闇に覆われていた。
 いや、正確な表現じゃない。
以下略



39: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/05(日) 03:20:48.75 ID:vTLwVfM7o
 酷く遠い距離だが、わたしが身にまとう五感のセンサは、彼女の存在を明確にとらえた。
 当たらなければどうということはない、ともう一発飛んできたなにかを避けて、接近する。
 身体が軽かった。
 今、わたしはあるべき形をしているはずだ、と確信した。
 距離が近づく。
以下略



40: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/05(日) 03:22:57.29 ID:vTLwVfM7o
 窓と、床と、敷布団があった。
 わたしは布団の上で、片方の膝を抱えて座っていた。
 いつ夜になったのか、記憶になかった。
 なにかがおかしかった。


41:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/05(日) 09:28:22.57 ID:3DIk/B+q0
やめろスレタイできっついわ


42: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/06(月) 05:12:34.76 ID:na0X7AYCo
01月05日

 今日は一日中、家にこもっていた。
 なのにわたしは、同時に海に存在していた。
 ただの夢にしては、身体が重い。
以下略



43:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/06(月) 08:15:14.10 ID:+HHnHPaX0
さてどうなる


44: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/09(木) 04:20:12.14 ID:lzpX9+avo
01月08日

 何日か、帰ることが出来なかった。
 久しぶりの家だから、一応、また日記に記しておこうと思う。
 あとになって忘れるのは良くない。
以下略



45: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/09(木) 04:21:28.67 ID:lzpX9+avo
「うちに妹がいるの」
 脈絡もなく、彼女はそう言った。
「そうだったんだ」
「で、前に妹が変な構えなんかして、艦娘さんの真似ぇ、なんて言ったの。それを見てなぜかわたし、頭にきちゃって、つい叱っちゃったんだ。やめろ、って」
 彼女が、やめろ、と口にするところを想像してみた。
以下略



46: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/09(木) 04:22:33.04 ID:lzpX9+avo
「普通の人に戻ってからの生活。どう?」
「ああ」
「さほど良くない?」
「分からない」
「夢を見たりは?」
以下略



47: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/09(木) 04:23:49.73 ID:lzpX9+avo
「夢でわたしは魚雷を撃ってるの。
 いつだったかの戦いみたいに、なにも考えずに、ただ目の前の敵のことだけを考えて。
 それはとても気持ちよくて――」
 その通りだ、と思った。
 その瞬間に彼女の声がどこか遠くに追いやられて、わたしは夢に落ちた。
以下略



48: ◆o1H7m0ryfo[saga]
2014/01/09(木) 04:24:29.96 ID:lzpX9+avo
 それはいつか彼女が言っていたセリフだった。
 場面は違えど、内容は同じ。
 戦闘中、夢中になりすぎて意識が消える、という話だった。
 意識が消えても、わたしは戦い続けることが出来る――不知火は以前、わたしにそう語った。
「わたしたちは終わった方がいい」
以下略



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