31: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:01:28.91 ID:evpz73Bjo
「君か。大手の部長の書類を持ってきてくれたのは」
『あ、はい』
「んー? ちょっと元気がないね、君。緊張する必要はないぞ」
32: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:02:03.99 ID:evpz73Bjo
それに対し、目の前の社長は何というか、頭のねじが少しずれているのかもしれない、と失礼なことを思う。もちろんそれは口に出さない。
『ええと、それでは俺はそろそろ帰ります。お邪魔しました』
そういって礼をすると、踵を返してシンデレラガールズの社屋をあとにしようとする。
33: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:03:06.85 ID:evpz73Bjo
「ん、どうしたのかね?」
『実は、俺、あ、いや私、名刺がないんです』
「……名刺がない?」
34: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:03:33.28 ID:evpz73Bjo
『はあ……。では、頂いておきます。あっ、俺、じゃない私は、Pと言います』
もちろん名刺入れなんかもないし、何かのマナー本で読んだように、腰の前あたり、両手で持ったまま、深々とお辞儀する。まあ、ぎこちない動きではあったが。
社会人になってから使うのは初めてだったので、ちょっと不格好だったのかもしれない。そう思いつつ、俺は頭をあげる。
35: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:04:07.69 ID:evpz73Bjo
(何というか、変わった人たちだったなぁ)
変人度合いではうちの課長や、部長もなかなかの物だろうが、部長はともかくとして課長に比べるとちょっと普通からずれている気がしないでもない。
『ま、今後関わることもないか』
36: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:05:03.57 ID:evpz73Bjo
そこで、廉価自販機の80円コーヒーを一本購入し、砂糖の塊を少しずつ喉に流し込んでいると、
(……ん?)
ふと、目に留まった存在があった。俺より幾分か若いだろうなぁ、と思われる少女。俺が好色というわけではなく、何というか風貌が少し変わっているというのだろうか。
37: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/28(火) 20:06:22.95 ID:evpz73Bjo
今回の更新は以上となります。一日の遅延、申し訳ありません。
次回更新は予定通り、来週の月曜日となります。
また、来週以降は週半ばにも投稿する余裕が出てくるかもしれませんので、またご報告を差し上げたいと思います。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
38:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/28(火) 20:40:01.21 ID:8g2SBD0mo
おっつおっつ
なんとなくこのP、しゅーこさんに搾られるような気がする、色々と……
39:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/28(火) 22:47:07.71 ID:13ZUnc/R0
乙乙
しゅーこさんに搾られるなら...///
40: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/02/03(月) 16:14:38.36 ID:FaSxPE4yo
『はぁ……』
本日何度目か分からないため息を、俺はついた。もちろん、原因は件の課長以外にはない。
あれから、会社に戻った俺は、ちょうど会議の終わった課長と部長に出くわした。
41: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/02/03(月) 16:15:39.43 ID:FaSxPE4yo
『……あぁ、いい加減、勘弁してほしいよなぁ』
それを本人の前で言う度胸はないが、愚痴ぐらいは許してほしい。そう思いながら、すでに九時を指そうとしている時計を見上げ、大手プロダクションを後にする。
今日は幸いにも残業がない――正確に言えば、課長がいないので無理に課せられる残業がないため、こんなに早くに帰れると言うわけだ。
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