24:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:57:33.01 ID:kVbbRwGOo
私に向けられた言葉だと思えず、続きを待った。
あずにゃん、私、小学校の頃からずっとこの道を通ってきたんだよ。
せんぱいってそこの西中でしたよね。
25:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:57:59.77 ID:kVbbRwGOo
青になった。
先輩も動かなかった。
「私、つらかったんだよ」
26:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:58:26.38 ID:kVbbRwGOo
唯先輩がいう。
「今日だって、今度こそ私がクレープ代出すって決めてたくせにさ」
27:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:58:54.71 ID:kVbbRwGOo
じゃあ、またね。
唯先輩が完全に手を離した。
その手を振って横断歩道を渡り始めた。
そろそろ信号が点滅しだす頃で、少し小走りに。
28:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:59:21.36 ID:kVbbRwGOo
九月にしては冷たすぎる風が交差点から私の頬をかすめたとき、
一ヶ月くらい前、
先輩が私を恋人にした時のことが頭をすり抜けた。
29:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 00:59:48.10 ID:kVbbRwGOo
私はブランコに腰掛けていて、
八月の夜、
寒くもないのに足が震えそうで、
食べ終えたクレープの包み紙をくしゃくしゃに握りしめたりして、
30:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 01:00:14.70 ID:kVbbRwGOo
私は駆け寄って先輩の腕をつかんだ。
目を見開く先輩、口もぽかんと空いてる。
歩行者信号の緑が点滅し終わる直前、
31:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 01:00:41.40 ID:kVbbRwGOo
息切れしている。
首の動脈がぴくぴくと動いて血を押し流していく。
いま首を噛まれてしまったら、
32:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 01:01:08.37 ID:kVbbRwGOo
表情筋が固まってしまってぴくりともしない唯先輩の顔がもうすでにおかしかった。
今言ったこと、聞こえてたのか不安になる。
私は先輩の家に向かおうとその手を引っ張った。
33:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 01:01:36.10 ID:kVbbRwGOo
笑いの発作が収まっても先輩がくすくす言うので、
結局私が平沢家まで手を引いて歩くことになった。
まったくもう、先輩は結局こうなんだ。
34:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/05(水) 01:02:02.71 ID:kVbbRwGOo
帰り際、憂が食器を洗いに行く。
私たちは玄関先で、帰ったらメールすると誓いあい、
ドアを開く前に一度だけ口づけした。
37Res/28.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。