過去ログ - 少女「有言実行、しましょうか」
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17: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:23:09.33 ID:iWvh8kZB0

少女「早くなおして欲しいものですけど」

 体も、部屋も。

以下略



18: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:24:02.54 ID:iWvh8kZB0

 大きく伸びをして、激痛に思わず屈んでしまいました。声も出ない、とはまさにこのこと。全身が痛くてどこが痛いのかわからないくらいです。

 唐突に、闇夜にあって一際大きく着信音が鳴り響きました。私のものではありません。ということは、この体操服のものでしょうか。

以下略



19: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:24:28.66 ID:iWvh8kZB0

 まだ着信は鳴っています。まるで私が出るのを待っているかのように。

少女「『天網恢恢疎にして漏らさず』」

以下略



20: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:25:08.14 ID:iWvh8kZB0

少女「それで、『天網恢恢疎にして漏らさず』さん、どうして電話を」

??「ん? 私の生き様を知ってるの?」

以下略



21: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:25:39.20 ID:iWvh8kZB0
――――――――――――――――――――――

 眼が覚めたら激痛は消えていました。崩壊した我が家も元通り。あのぬいぐるみは約束を違えることはなかったようです。有言実行、さすがですね。
 まさか全てが夢だったのではと逡巡します。手を繰り返し、ぐーぱー、ぐーぱー。

以下略



22: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:26:25.80 ID:iWvh8kZB0

 静謐な空気を味わいながら、私は教室の扉を開きます。HRの十分前。これが私のいつもの登校時刻なのです。
 ん?
 静謐な空気?

以下略



23: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:26:57.19 ID:iWvh8kZB0

 黒マントの目が妖しく光りました。黒い光を放って、同時に椅子や机が同様の光を帯び、がたがたがたっと持ち上がります。触れることなく。

少女「サイコキネシス……?」

以下略



24: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:28:05.45 ID:iWvh8kZB0

 だとしても問題は解決されません。どう考えても私の「有言実行」はこういう事態に対処できるような能力ではないのです。とにかく会話をして、言質を取らなければ。

 椅子の脚が私のセーターの襟を掠めて行って、思わず前につんのめります。椅子はようやく壁に激突して大破しましたが、私を今追ってきているのは、もう一つ。
 そうです、机です。
以下略



25: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:30:26.99 ID:iWvh8kZB0

 黒マントは呵呵大笑として、そのオッドアイで私を見ました。

黒マント「うひゃひゃひゃ! 俗人としてはよく堪えた方よ! が、しかぁし。我の『黒光纏いて優雅に踊れ』の前では、何人たりとも逃げることは叶わん。無駄無駄無駄ァ!」

以下略



26: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:31:55.57 ID:iWvh8kZB0

 超常の光が私を中心に満ちました。それは机と椅子を包んでいた黒光を打消し、下敷きになっていた私を吹き飛ばします。
 どこへ? ――当然、友人のところへ。
 即ち、私の教室へ。

以下略



27: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:32:54.42 ID:iWvh8kZB0

 私の背後は教室で、死体が山と積み重なっている。ここは三階で飛び降りても死にはしないだろうけれど、脚は折れるだろう。そして追いつかれて死ぬ。結局死ぬのだ。
 ならば真正面、この黒マントを何とかするしかほかに方法はない。

 やはりこうなるのか。
以下略



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