過去ログ - 千種「真赤なカーネーション」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:00:06.46 ID:rMT0qrsn0
「……誰かしら」
 
 時計の針は4時を回ったところ。
 宅配便が来るような物も頼んでいないし、誰かが来ることも在り得ない。
 玄関の向こう側に居た少女の姿に、私は胸が高鳴ると同時に、締め付けられた。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:00:37.04 ID:rMT0qrsn0

 優の遺影と位牌に、私達は手を合わせていた。
 優の墓前で、声を荒げた事もある。そんな過去を思い出しながら、私達は長い間、手を合わせていたような気がする。
 テーブルの椅子に着いた私と千早は、お互いに何を切りだせばいいのか分からず、部屋には開け放った窓から入ってくる風と、道路を走る車の音が聞こえるだけだった。
 取り敢えず、母親としてはこの状況をどうするべきなのかと考え、一先ずお茶でも入れようと立ち上がる。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:01:23.59 ID:rMT0qrsn0
 あの子が居なければ、今の千早はここに居なかったのかもしれない。
 
「そ、それでね……お母さん」

 千早の口から出た「お母さん」と言う言葉に、私は思わずびくりとした。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:03:41.01 ID:rMT0qrsn0
「ええ、良いわよ、好きに使ってちょうだい」

 慣れない家事だからか、少々困り顔ながら、調理を進めていく。
 こうして千早の料理する姿を見ていると、在り得たかも知れない私たち家族の関係が脳裏をよぎる。

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:04:22.04 ID:rMT0qrsn0
「……あっ」

 こんなに近くで見る娘の顔は、大きくなったとはいえ、あの頃の面影はまだしっかり残っていた。
 整った顔立ちは夫に似たのか、陰のある目線は多分私に似たのだろう。
 
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:05:26.30 ID:rMT0qrsn0
 最初は気まずそうだった千早も、少しずつ笑みを浮かべる様になり、私も自然に話せるようになってきた。
 自分が食べるだけでない、誰かの為の食事。人の温かみのある食事は、何年ぶりなのだろう。
 テーブルの上に並んだお皿には、千早と二人で作ったハンバーグ。
 誰かと向かい合って食べる食事も久し振りだ。

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:06:26.61 ID:rMT0qrsn0
 時計を見れば、夜の9時を回ろうとしていた。

「明日も、収録が早いから……」
「そう……」

以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:07:31.57 ID:rMT0qrsn0

「何?千早」
「また、来てもいい……?」

 この子は、何を言っているのだろう。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:10:56.75 ID:rMT0qrsn0
劇マス後を考えて、ちょっとでも千早と千種さんが歩み寄れたら。そんな事を考えるとぼかぁ涙が止まらんのです。
母の日で。カーチャンにドライヤープレゼントしました。妹も使うんだけどな!


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/05/11(日) 23:45:52.21 ID:Zktb0/jj0
おつおつ
千種さん、ちゃんとライブに来てくれていたのかなあ……。どちらにしろアニマスのときほど頑なではなくなっていると信じたい
あ、母さんに何もしてねえや。とりあえずメールはしておこう……


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/12(月) 02:53:43.63 ID:Hny4mHYqo
おつ


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