過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/15(月) 22:18:08.95 ID:E6QKXXWS0
焦燥に突き動かされて反射的に口を開こうとした教師から、母親は突き飛ばすように手を離した。息を詰めた教師を指差して、女は甲高い声を上げた。

少女母「もういや! こんな無礼な男と話すことなんか何もないわ! 不愉快よ、あたしはこれで帰らせてもらうから、いいわよね!?」

教師が待て、というより先に、教頭が取りなすようなジェスチャーをした。
以下略



136:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/15(月) 22:20:12.60 ID:E6QKXXWS0
少女母襲来編、終了

やっと教師を排除できた。よし


137:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/09/15(月) 22:32:15.87 ID:Dm04RpZX0
乙です。
てっきり少女が暗躍しているのかと思ったけどそんな事はなかったぜ。


138:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/15(月) 22:47:46.03 ID:CHR+2qXz0
どうすんねんこれ



139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/01(水) 00:54:31.11 ID:pQGk8Z2w0
久しぶりに投下


140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:55:37.78 ID:pQGk8Z2w0
教師が頷くのを待ち構えていたかのように、部屋の入口に移動していた副担任がドアを開けた。教頭たちは教師を愉しそうに眺めている。どす黒い笑みを浮かべて、教師がこの場から排斥される瞬間を待ち望んでいる。
ただ少女の母親だけは、息を詰めたような面持ちで教師を凝視していた。揺れる瞳は教師への怖れによるものか……。

教頭たちは自分たちが少女への干渉権を独占するために。母親は自身の地位を安んじるために。理由は違えど、教師を排除せんとする意志は共通している。

以下略



141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:56:47.83 ID:pQGk8Z2w0
廊下に出た教師は、ほとんど無意識に応接室を振り返った。すでに半ばまで閉まったドアの隙間に副担任の姿が見えた。その貌は凶々しく嗤っていた。教師を揶揄するような嘲笑の中には哀れみさえも浮かんでいたが、それもいやにゆっくりと閉まるドアに遮られて見えなくなっていく。

ドアの閉まる、かたり、という微かな音はあまりにも軽く、空虚な音色で廊下に響いた。

空調の効かない廊下は、室内と違って初夏の蒸し暑さが濃い。夏本番にはまだ遠いのに、不快な汗がシャツを肌に張り付かせる。額に滲んだ汗が水滴となって顔を伝ったが、教師はそれを拭うこともできず、その場に立ち尽くした。
以下略



142:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:57:41.92 ID:pQGk8Z2w0
資格? 資格とは何だ。教師は担任の任を与えられて、その職務をこなそうと今まで尽力してきたつもりだった。
とはいえ教師もまだ二年目の若輩者、不明の点は確かに多かった。力量不足は教師も認めるところだ。あるいはそれが理由だったのか。
――だが、教師が今爪弾きにされたのは、本当に教師の無能によるものだったのか、という気がしてならない。

母親の怯えは罪に踏み込むことを恐れてのことではない。教頭たちに至っては、教師を陥れることが愉快でならないという様子ですらあった。
以下略



143:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:58:13.23 ID:pQGk8Z2w0
ふと、手の平に痛みを感じた。知らない間に両手を固く握りこんでいたらしい。痛みのあった左手を開くと、さして長くもない爪が食い込んだ痕が残っていた。爪痕は皮膚を突き破って鮮血を滲ませていた。

どこかで窓が開けられているのか、生暖かい風がゆるく吹いている。わずかに雨の気配があった。知らず、詰めていた息を吐き出すと、それは大きな溜め息になった。

この先、教師にできることはほとんどないだろう。自分に残された、少女のためにできる数少ない事のひとつを済ませるために、教師は生徒指導室に向かった。
以下略



144:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/01(水) 00:59:23.94 ID:pQGk8Z2w0
応接室と生徒指導室は割合近い。移動にはほんの数分もかからなかったが、教師にとっては永劫に続くかに思うほど遠かった。
あるいは、それは教師の願望だったのかもしれない。生徒指導室まで永久に辿り着くことがなければ、教師は自分の直面した現実と向き合わなくて済む。

しかし悲しいかな、教師の足は止まることを知らず、着実に距離を刻んでいた。
行く手に見えた「生徒指導室」のプレート。予想だにしないものを見つけた気がして教師の足が凍りついた。
以下略



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