過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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2014/06/15(日) 05:45:17.66 ID:GEL0NFRX0
ここまで
これからは教師をどんどん追い詰めていきたい
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2014/06/15(日) 07:20:33.11 ID:QqlZ2ViEO
乙乙
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2014/07/06(日) 05:05:56.50 ID:OYnXFm4T0
続きー
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2014/07/06(日) 05:12:58.68 ID:OYnXFm4T0
教師「お前の家庭環境に関して確認しておきたい事がいくつかある。言いたくないことがあれば言わなくてもいい。無理強いはしない。いいか?」
言葉を投げかけておいて、ひとまず様子を見る。自分の発言がどう影響するかを注意深く観察するためだった。――それほど、この少女の置かれた環境はおよそ教師の知っている生活とはかけ離れていた。
ひとつには、戸籍上は唯一の肉親であるはずの母親から完全に見放されているという家庭環境のために。あるいは、1年以上を経過してなお一切の友人を持つことなく、孤立を深めていく一方であるという学校環境のために。
以下略
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2014/07/06(日) 05:13:36.35 ID:OYnXFm4T0
反応を窺うような言葉を放った教師に対し、少女はあくまで笑みを崩さない。
先を促すように閉じられた唇はいつものごとく優美な弧を描き、かすかに漏れ聞こえる吐息の音が鼓膜を揺らす。どこからともなく匂い立つのは、頭がぼうっと痺れるような危険な甘さ。
――毒だ。理性をたやすく侵す、おそろしく甘美な毒……。
わかっていてもなお欲するだけの価値があるように思えた。他の何をなげうってでも、ただその視線を、肌を、声すらも独占したいと渇望させるそれ。
以下略
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2014/07/06(日) 05:14:25.80 ID:OYnXFm4T0
ただし彼女は一度でも、額づいて忠誠を誓いかねない愚衆に要求したことはない。下らない争いはやめよと鎮めることもしなかった。
あるいはそれこそが彼女の罪、事態を悪化させ、クラスの誰にとっても悪夢のような終着に至らしめた原因なのかもしれない。
彼女は何一つ手を下さないまま、教室の影なる支配者として君臨した。
事態は進級してクラス替えが行われても変わることはなく、彼女は依然、何一つ物言わぬ支配者だった。
以下略
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2014/07/06(日) 05:16:05.13 ID:OYnXFm4T0
意識して息を吸い、吐く。やるべきことをさっさと済ませよう。教師としての職責を果たしに来たのだから、そのとおりにしなければならない。
教師「4つ訊く。1つ、家庭訪問の日時にいないが、これは何らかのやむなき理由によるものか? 2つ、母親の帰ってくる頻度は? 3つ、お前の生活資金は? 4つ。……母親はお前に対して何をした」
少女「1つ目は、私にはわかりません。母は外出する時、私に言伝をしませんので。2つ目は……そうですね、週に1、2度でしょうか。たいてい数日は帰ってきませんし、一週間以上家を空けることもあります。3つ目は、お金だけは母が残しておいてくれていますので、それで。4つ目は……」
以下略
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2014/07/06(日) 05:16:43.13 ID:OYnXFm4T0
少女「……。はい」
少女は不快げに眉をひそめた。苦々しいものを飲み下すような表情を意外に思う。同時に何があったのか気になった。
教師の知る限りこの少女は、精巧に作られた陶器の人形のような無表情か、目を伏せた憂い顔か――教師にだけ向けるかすかな微笑みのみを感情表現としていたのだが。
以下略
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2014/07/06(日) 05:17:15.38 ID:OYnXFm4T0
教師は決して人間が良く出来たというわけではない、と自分を評価している。
他者に無条件に優しさを振りまけるほどの前任ではなく、前任との不和のように、職場と調和してやっていけないくらいには対人能力も高くない。
きっと、教師がこの少女にできることはそれほど多くなかった。
それでも、自分にできる範囲で、職務上の権限が許す限りのことはしてやりたかった。少女がなにか困っているなら、その傷害を取り除くか軽減してやるくらいの手助けはできるだろう。
以下略
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2014/07/06(日) 05:18:42.71 ID:OYnXFm4T0
その時、花が綻んだ、と思った。少女がこんなにも幸せそうに笑うのははじめてだった。
わずかに潤んだ瞳も、ほんのりと赤く染まった首筋も、唇の間から漏れ出る熱を帯びた呼吸すらも、彼女の情感を押しとどめることは能わなかった。
一体なにが彼女の琴線に触れたのか、そんな疑問がどうでもよくなるほどの衝撃に心臓が殴りつけられるようだった。彼女以外の何も視界に入らず、何もいらないとさえ思った。
――自分だけが彼女の心を独占しているのだ!
以下略
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2014/07/06(日) 05:20:12.83 ID:OYnXFm4T0
家庭訪問終了。
やっぱバッド一直線だな、これ
むむむ
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