34: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:30:15.69 ID:eOOBDl4/o
「常識的に考えて、無理でしょうね。
だけど少なくとも、貴女の完全な制御下にあるわけじゃない、
あの十四人の子どもたちと使い魔に攻撃されないですむだけ、時間は稼ぎやすくなるはずよ」
なぎさが語った様々な情報が、意識を目まぐるしく泳いでいる。
35: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:31:21.74 ID:eOOBDl4/o
悪魔が猫なで声で問う。
無言を返す。
36: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:34:10.47 ID:eOOBDl4/o
〜☆
「美樹さん、巴さんは死んじゃったんだよ! もう、逃げようよ! 逃げたって誰も文句言わないよ!」
「バーカ、何言ってんのよ、ほむら。あともうちょっとなんだ。
37: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:37:39.30 ID:eOOBDl4/o
「そんなの、契約した日からわかってた話だよ。
それをしっかり覚悟しようと今日まで努力してきたし、そのための時間は実際充分にあった。
結構長いこともった方だと思うよ? あたしの魔法少女人生さ」
美樹さんは事もなげに笑った。
38: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:39:46.51 ID:eOOBDl4/o
ずるい。
私はそう思うしかなかった。
39: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:44:35.29 ID:eOOBDl4/o
「そのために、今救える可能性のある人を見捨てろって言うの?
いやだよあたしは。あたしは絶対、マミさんみたいな完璧な魔法少女になるんだ」
消えてしまった巴さん。
40: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:45:36.93 ID:eOOBDl4/o
「……じゃあ、もう行くね、ほむら」
「ま、待ってっ! 行かないでっ!」
41: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:46:32.99 ID:eOOBDl4/o
〜☆
「キュゥべえ! 私は巴さんと美樹さんを生き返らせたい! そのために、この命を使いたい!」
美樹さんのバラバラになった死体の前、崩壊寸前の結界の中で、私は白い宇宙人に願いを吠える。
42: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:48:04.03 ID:eOOBDl4/o
「無理だよ、ほむら。キミの魔法少女の素質では死者を生き返らせることはできない。
エントロピーを凌駕しない。もちろんその場に死体が残っているかどうかにかかわらずね」
キュゥべえが何を言ったのか、一瞬理解できない。
43: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 00:49:52.67 ID:eOOBDl4/o
「そっか。じゃあ、契約に関する話はまた今度ってことになるね。残念だけど。
……じゃあね、ほむら。また会おう」
キュゥべえがくるりと背を向け悠々立ち去っていく。
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