過去ログ - 絵里「その花の色は海のよう」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 15:49:58.32 ID:PqSllGERo

「でも、大丈夫だったの?
 絵日記も観察日記も、人によって異なるはずでしょう?」

 ふと私が口にすると、海未はこう返す。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 15:52:38.70 ID:PqSllGERo

 ふいに海未が歩みを止めた。
 私もつんのめるように止まって、
 やっと向こうの信号が赤だったのに気づく。
 灼熱の陽射しを浴びて動き出す乗用車のボンネット、
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 15:55:19.33 ID:PqSllGERo

 ビル街を一直線に抜ける二車線の国道、信号はなかなか変わらない。
 三つほど先の交差点、首都高のICからは
 様々な会社のロゴが描かれたトラックや乗用車が絶え間なく行き交う。

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 15:57:59.73 ID:PqSllGERo

 ヒマワリ?
 って、あの、黄色くて大きな花のこと?
 おぼろげな知識で確かめる。

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:00:40.20 ID:PqSllGERo

 信号はまだ赤のまま。
 横断歩道の向こう岸の親子は待ちくたびれて、
 男の子に引かれるようにして後ろのローソンへ逃げ込んでしまった。

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:03:20.64 ID:PqSllGERo

「……海未、ケンカ売ってる?」

 ちょっと目尻に力をこめて言ってみる。
 すると海未は目を見開いて、
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:06:01.03 ID:PqSllGERo

「それよりどういう意味なのよ」

「その……そういうところです」

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:08:41.46 ID:PqSllGERo

「だったら、なおさら私じゃないわ。
 私、そんなに強くないのよ?」

 笑ってやり過ごすつもりで乗せた自分の軽口が、
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:11:21.82 ID:PqSllGERo

 右折専用の青い矢印が灯って、車の通りがやや少なくなる。
 もう少しで信号が変わる。
 青になる。
 集合は二時過ぎだから、遅れることもないはず。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:14:02.18 ID:PqSllGERo

「絵里? どうかしましたか?」

 数秒も経つ頃には海未がいつもらしい微笑みを作って問いかける。
 信号も青になっていて、さっきの親子が歩き出す。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 16:16:42.98 ID:PqSllGERo

 海未は何事もなかったように道を渡ろうとする。
 草木も枯れるほど白く焼き付ける横断歩道へと歩み出る。

 だめ、
以下略



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