過去ログ - 提督「心から愛しい羽黒に捧ぐ。」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/08(月) 21:40:59.74 ID:wQP1bC+Fo
「羽黒はいつ頃出られる?」
先日より幾分マシになったとはいえ声はまだ耳障りにかすれたまま。
心底申し訳なさそうな声色で私は整備班長に問う。
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/08(月) 21:45:56.12 ID:wQP1bC+Fo
我々は数多の敵を深海に送り、そして敵も我々の艦隊に手痛い被害を与え駆逐艦、響を海底に没せしめた。
「殺しているのだから殺されもする」と言っていた私の馴染みの提督は泥とも肉ともつかない「もの」になって死んだ。
私はその通りだと思う。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/08(月) 21:55:58.90 ID:wQP1bC+Fo
「お疲れ様、利根。君に知らせがある」
笑みを浮かべたまま私はそのように言葉をつむぐと、利根はびくりと肩を跳ねさせる。
どうやら、悪い知らせだとでも思い込んでいるのだろう。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/08(月) 21:57:14.13 ID:wQP1bC+Fo
とりあえずは前回の投下分まで。
バッドエンド路線とハッピーエンド路線のどっちにするか悩みましたがバッドエンド路線だとたぶん俺が泣くのでいちゃラブします。
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/08(月) 21:58:46.95 ID:iAIvf3MDO
イチャラブは大好物です
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/08(月) 21:59:29.70 ID:qLIZaayYo
良かった沈んだ羽黒はいなかったんだね
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/09(火) 21:26:47.73 ID:IthOZGUao
利根の敬礼を背に受けながら私は羽黒を探す。
第一艦隊が集っていた食堂の扉を開くと、その一角に私の記憶と寸分たがわない光景がそこにあった。
第一艦隊――霧島と、筑摩と、赤城と、高雄と、日向と、そして、羽黒の談笑。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/09(火) 21:29:42.92 ID:IthOZGUao
筑摩が私に気付いたようで、羽黒の耳元で何かをささやくと羽黒は真っ赤な顔で筑摩を見つめた。
「さて、お邪魔虫は退散しましょうか」
いたずらっぽく高雄が宣言すると、羽黒以外の5名は薄笑いを浮かべながら立ち上がる。
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/09(火) 21:36:58.39 ID:IthOZGUao
「……あの、司令官さん」
羽黒の言葉を待たず、私は羽黒を抱きしめる。
彼女の華奢な体が折れぬように、精いっぱいの理性を保ちながら私は椅子に掛けたままの彼女を抱擁する。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/09(火) 21:46:01.82 ID:IthOZGUao
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/09(火) 21:51:44.57 ID:IthOZGUao
響の最期は私だけが知っていれば良い。
敵艦の砲撃が命中して艤装が吹き飛び、右手と左足と、顔の下半分さえも吹き飛んで血の泡を吐いていた彼女の最期なんて、私だけが知っていれば良い。
私は私の――指揮官の仕事をやったのだ。
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