過去ログ - 提督「心から愛しい羽黒に捧ぐ。」
↓ 1- 覧 板 20
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:22:29.73 ID:wKOPEMqDo
泣きながら軍歌を歌っていると執務室の扉が控えめに叩かれた。
私は反射的にどうぞといったはずだ。そして、扉を開いた彼女に驚愕した。
「あ、えっと……ごめんなさい……」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 19:25:33.24 ID:wKOPEMqDo
「私を罵倒したければしたまえ。君には、君たちにはその権利がある」
「……提督は職務を全うしました。私はそう思います」
杯に残った酒を一気に飲み干して私は羽黒の瞳を見つめた。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:28:35.34 ID:wKOPEMqDo
じわりと視界がにじみ私は嗚咽を噛み殺した。
別に褒められたくてやっていたわけではないが、認めてくれる者がいることが何よりもうれしかった。
「……ごめんなさい、報告は後日行います」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:30:47.14 ID:wKOPEMqDo
私はそれ以来彼女を頻繁に執務室に呼びつけるようになった。
互いに他愛もない話をするだけの純情な交わりが私達には似合っていた。
時には文学を語らい、時には音楽を語らい、時には戦術を語らった。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/07(日) 19:32:10.77 ID:ZLcs3bzDO
期待したいがスマン、一つだけ指摘させてくれ
羽黒の呼び方は司令官さんだ
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:32:18.32 ID:wKOPEMqDo
抱き寄せ、抱きしめたあとは接吻と愛撫を繰り返した。
唇をなぞり、首を食み、手首に舌をはわせた。
そうして肌を重ねているうちにどちらからともなく離れてゆく。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:33:09.78 ID:wKOPEMqDo
>>11
やべえすっかり思い違いしてました。以降訂正します。本当に申し訳ありません
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:35:13.98 ID:wKOPEMqDo
鉄底海峡。
くそったれな戦場。
大本営から私に与えられた地で私は指揮をとった。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:39:26.69 ID:wKOPEMqDo
敵から羽黒に向けて2本の魚雷が放たれる。
当たるはずはないと――沈むはずはないと思っていた。
彼女は、羽黒なのだから。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/07(日) 19:42:35.86 ID:wKOPEMqDo
夕方の執務室には虚しく軍歌が響く。
かつては羽黒と共に耳を傾けた音色が虚空に溶ける。
軍艦行進曲。
85Res/40.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。