853: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:05:53.24 ID:1hRSULfgo
「あぁ、見えてきたよ。あれが市場の建物だ」
不意に大尉さんがそう言って道の先に見えた建物を指差して言った。それは、白い屋根に白い土壁で出来た、随分と大きな建物だった。
854: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:06:33.18 ID:1hRSULfgo
「それにしても…これで本当に空いてる時間なのかな?」
「そのはずだよ。開場直後の市場なんて、それこそお祭り以上に人が集まって大変なんだから。
855: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:07:18.61 ID:1hRSULfgo
856: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:08:12.57 ID:1hRSULfgo
そう。つまり私達は、情報がたくさん集まりやすそうな場所で聞き込みを行った結果、思いがけず手に余るほど膨大な手がかりを手に入れてしまったのだ。
私の両手で足りるくらいの数の人に関することならまだしも、聞き込みを終えて集合しお昼を食べながらその内容を吟味してみたら、
857: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:09:17.12 ID:1hRSULfgo
「そのことを考えると、もっと早くに名簿の人達に会う方法を考えた方がいいかもね。
例えば…街の人に頼んで、噂を流してもらうとか。
858: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:10:18.64 ID:1hRSULfgo
「よし、それじゃ、さっさと戻って夕飯食べながら作戦会議だな」
十六号さんも笑顔を取り戻してそう言う。
859: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:11:26.27 ID:1hRSULfgo
「うわぁぁ、旨そう!」
「そうだろう?何本か買っていくかい?」
860: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:12:11.53 ID:1hRSULfgo
「にぎやかな街だね」
ポツリと、大尉さんが言った。
861: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:12:49.68 ID:1hRSULfgo
「りゅ、竜娘ちゃん…?」
私は、小声でそう呼びかけてみるけれど、まったく反応がない。
862: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:13:54.27 ID:1hRSULfgo
「子ども…?何なのです、あなたは…?」
そんな女性の言葉に、零号ちゃんは落ち着いた表情で、何も言わずにひょいっとこちらを指さした。
863: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:14:56.63 ID:1hRSULfgo
「竜娘…あなたなのね…?そう、なのね…?」
「はい…はいっ…!お母さま…お母さま…!ずっと…ずっとずっと、会いたかった…!」
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