902: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:03:20.07 ID:j0JuHi67o
そんなとき、不意にノックをする音がして、返事も待たずにドアがキィっと開いた。
部屋にやってきたのは、さっきお姉さんを連れて行ったばかりの十六号さんだった。
903: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:03:39.73 ID:j0JuHi67o
と、それに目ざとく気付いた勇者様が、姫ちゃんが積み木積みに夢中になってる間にササッとお姉さんのベッドから毛布を引っ張り出して、十六号さんに掛けてあげる。
「…ありがと」
904: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:04:23.95 ID:j0JuHi67o
その日の夕方、妖精さんが交代に来てくれて、私はお姉さんと姫ちゃんの部屋を後にした。
905: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:05:14.16 ID:j0JuHi67o
「お姉さん」
私は、気を取り直してお姉さんに声を掛けた。
906: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:05:49.36 ID:j0JuHi67o
「しかし、こうして二人で入るのも久しぶりだなぁ」
お姉さんの言葉が、浴室に響く。
907: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:06:32.36 ID:j0JuHi67o
呆然とした頭でそんな事を考え始めていた私に、洗い場に出たお姉さんが声を掛けてきた。
「ほら、背中流してくれるって言ったろ?」
908: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:07:15.44 ID:j0JuHi67o
「おいおい、姉ちゃん。もっと優しく頼むよ」
「文句あるなら自分でやれよな。もう十六だろ?」
909: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:07:47.89 ID:j0JuHi67o
隊長さん達、巡検隊一班が帰ってくる。
910: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:08:28.19 ID:j0JuHi67o
お姉さんはお風呂のあと、夕食を摂りながら書類仕事をする、と言ってた。
昨日の夕方に到着した隊商がこの街で売りたい物資の資料に目を通して、議会の名義で購入しなきゃいけないらしい。
911: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/30(月) 01:09:20.01 ID:j0JuHi67o
勇者様は私の言葉に、ますます困った表情をして
「でもさ…休んでるところであの子が戻ってきたら、それこそあたし、寝たまま首を刎ねられちゃうんじゃないかな…」
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