過去ログ - 【銀と金】森田鉄雄は絶望の城へと拉致されました 第二部【賭博黙示録カイジ】
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2014/11/19(水) 17:17:10.38 ID:g0Z8QOvQ0
美緒(引いちゃ駄目……引いちゃ駄目……!)
カイジ(引けるものか! お前みたいな悪党ごときが引いちゃいけないんだ……!)
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2014/11/19(水) 17:17:42.48 ID:g0Z8QOvQ0
カイジ「うっ! ……え?」
先ほどと同じくおどける兵藤が差し出したクジ……それはまたも外れクジであった。
またしても悪ふざけをしてきた兵藤をカイジは睨み付ける……。
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2014/11/19(水) 17:18:49.20 ID:g0Z8QOvQ0
森田(やはりそうか……その手できやがったのか)
森田は先ほど兵藤が引いてテーブルに置いたクジを見つめ、確信する。兵藤の言う強運……この勝負に勝つ秘策を……!
兵藤が引いた外れクジ……それには薄っすらとだが、折り目がついている。
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2014/11/19(水) 17:19:34.78 ID:g0Z8QOvQ0
結局、二回目の森田でも当たりは引けなかった……。
折り目がついているクジのうちの数枚が当たりなのは分かっているのだが……。
兵藤「ククク……果たして、いつまで君の強運が続くかのぉ……?」
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2014/11/19(水) 17:20:29.05 ID:g0Z8QOvQ0
カイジ(こ、こいつ……! どこまでも俺たちを弄びやがって……!)
兵藤は負けても大して痛手がないのに対し、カイジたちにとってはまさに命がけなのだ。
そのプレッシャーの差はとても大きい。むしろ兵藤はそのプレッシャーに圧され、必死になって抗うカイジたちを見て楽しんでいる……。
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2014/11/19(水) 17:21:20.08 ID:g0Z8QOvQ0
森田(くそっ……汗が出まくりだ……)
森田は自分の手を見て、大量の手汗が滲み出ていることに顔を顰める……。自分が手にした外れクジが汗に濡れてふやけてしまう。
利根川との勝負の時も実は相当に緊張していた森田の両手には汗が溢れていたのだ。森田の汗は手に出てくるタチなのである。
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2014/11/19(水) 17:21:54.38 ID:g0Z8QOvQ0
美緒(お願い! 引いて……!)
だが、美緒の祈りは届かず森田が引いたのは外れであった……。
しかし、外れを引いたにも関わらず森田は何故か不敵な笑みを浮かべだす……。
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2014/11/19(水) 17:22:37.58 ID:g0Z8QOvQ0
兵藤「ほほう……それはそれは、君の強運がどれほどのものか楽しみだ……が、まずはその前に……」
兵藤はカイジにティッシュ箱を差し出す。
だが、カイジはその箱をじっと見つめたままクジを引こうとしない……。
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2014/11/19(水) 17:23:25.69 ID:g0Z8QOvQ0
そしてついに引き抜かれる森田の手……その手には1枚のクジが握られている……。
森田はそのクジを手元でちらりと確認しているが、他の者には分からない。
当たりなのか、外れなのか……不安と期待が交錯する……。
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2014/11/19(水) 17:24:00.99 ID:g0Z8QOvQ0
兵藤「おお?」
カイジ「あ……」
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