過去ログ - 八幡「彼女の笑顔が頭から離れない」
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2014/10/27(月) 02:18:14.88 ID:zb0yCBaF0
腹ごしらえも済んだ後、夕飯の件も兼ねて小町に電話した。
『はいはーい。どしたのお兄ちゃん』
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2014/10/27(月) 02:22:09.65 ID:zb0yCBaF0
* * *
「んー、遊んだ遊んだ」
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2014/10/27(月) 02:26:10.54 ID:zb0yCBaF0
「さ、最後に好きな人の話、しようよ」
優しい彼女の声は、残酷に突き刺さった。
いつかの俺の言葉がフラッシュバックする。
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2014/10/27(月) 02:35:45.83 ID:zb0yCBaF0
「時間、押してるんだろ」
俺の答えは素っ気なかった。
問題を先延ばしにすれば関係は続く、単純な思考だった。
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2014/10/27(月) 02:42:32.48 ID:zb0yCBaF0
13.
俺は自転車を取りに行くために人ごみにもまれていた。
それが凄く心地よかった。
喧騒が耳を犯していてくれなければ、今にも叫びだしそうな気分だった。
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2014/10/27(月) 02:46:15.18 ID:zb0yCBaF0
* * *
再び人気の少ない場所に出る。
道中、俺は今日のことを包み隠さず話した。
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2014/10/27(月) 02:50:38.13 ID:zb0yCBaF0
14.
『今から落ち合えるか?どうしても伝えたいことがある。近くの公園で待ってる』
メールを送ってからもう随分経つが、未だに返信はない。無言の返事が心に刺さる。
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2014/10/27(月) 02:54:37.50 ID:zb0yCBaF0
「あのさ、」
自分の声が震えているのがわかる。
声だけじゃない。膝も、喉も、手も震えている。
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2014/10/27(月) 02:58:19.82 ID:zb0yCBaF0
「お前の笑顔が、頭から離れないんだ」
「俺はお前が好きだ」
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2014/10/27(月) 03:02:49.05 ID:zb0yCBaF0
15.
「途中から気づいていたわ。あなた、自覚なかったの?」
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2014/10/27(月) 03:06:10.53 ID:zb0yCBaF0
そう口に出したくなる気持ちをぐっと堪えて、俺は読書に勤しむ。
内容は全く頭に入ってこない。ただ字面を追っているだけだ。
読書なんて形だけである。彼女が来るまでの演技でいいのだ。
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