過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
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2016/01/11(月) 23:46:19.25 ID:50uoFRyB0
さらに日数が経過した。
作戦の決行が近づくにつれ、勇者の心は不安と恐怖で重く沈んでいった。
覚悟は決めたはずだった。だけど、ふとした拍子に死への恐怖が頭をもたげだす。
勇者「ああ、嫌だ……ホントに嫌だ……逃げ出したい。消えてなくなりたい……」
以下略
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2016/01/11(月) 23:47:03.12 ID:50uoFRyB0
勇者と神官長の二人は武の国王宮三階のテラスに出ていた。
本日は快晴で空は抜けるように青く、テラスから見下ろせる武の国の街はここからでも活気に溢れているのが分かる。
神官長「突然お邪魔してすまなかったね」
以下略
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2016/01/11(月) 23:47:41.98 ID:50uoFRyB0
勇者(俺と神官長の息子の、何が違っていたのか、か……)
勇者(俺には、そう大した違いがあるように思えない)
勇者(神官長様は勘違いしているけど、俺だって一度盛大にぶっ壊れたんだ。神官長の息子とは方向性が違うけど、俺は一度確かに保つべき自分というものを手放した)
以下略
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2016/01/11(月) 23:48:10.50 ID:50uoFRyB0
時は少しだけ遡る。
武道家「僧侶、すまない。少しだけ時間を貰えないか?」
僧侶「え?」
以下略
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2016/01/11(月) 23:48:58.81 ID:50uoFRyB0
武道家が僧侶を連れてきたのは、王宮の裏庭だった。
裏庭といってもそこは日当たりも良く、よく手入れされた花壇に色とりどりの花が咲き乱れている。
僧侶「うわぁ〜! 綺麗!!」
以下略
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2016/01/11(月) 23:49:28.95 ID:50uoFRyB0
そして、僧侶は話した。
かつて港町ポルトで黒髪の少女に話したのと同じ話を。
かつて盗賊の慰み者として生きていた過去を。
――――涙混じりの告白を聞き終えて、武道家がまずしたことは、僧侶を抱きしめることだった。
以下略
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2016/01/11(月) 23:50:08.95 ID:50uoFRyB0
戦士は勇者の部屋のドアをノックするが、返事は無かった。
戦士「むう……一人で街にでも出かけたのか?」
当てが外れた戦士はまたぽりぽりと頬を掻く。
以下略
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2016/01/11(月) 23:50:50.88 ID:50uoFRyB0
―――果たしてエルフ少女の部屋の中で繰り広げられていたのは、戦士の想像通りの光景であった。
勇者はエルフ少女の部屋に来た目的を最初に告げた上で、続けて彼女にこう要望したのだ。
勇者「エルフ少女。君の全てを俺に見せてくれ。明日の戦いの前にやれることは全てやっておきたい。悔いを残したくないんだ」
以下略
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2016/01/11(月) 23:51:31.69 ID:50uoFRyB0
そして――――遂に決戦当日の朝を迎えた。
武の国城門前に世界中から集った精鋭たちが整然と並んでいる。
兵達の前に準備された壇上には勇者の姿があった。
勇者「えー……どうも。『伝説の勇者』の息子、勇者です」
以下略
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2016/01/11(月) 23:52:09.42 ID:50uoFRyB0
「第一中継点、配置につきました!! 簡易神殿の健在を確認!! いつでも行けます!!」
「第二中継点も配置完了です!! 神殿も問題ありません!!」
次々と作戦本部の元に報告兵が飛んでくる。
以下略
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2016/01/11(月) 23:52:43.31 ID:50uoFRyB0
第一中継点―――『始まりの国』・『武の国』混成軍。
指揮官:始まりの国王宮騎士団長
騎士団長「いくぞ!! 勇者様が立案なさった作戦だ!! 我々の不手際で頓挫することなど、絶対にあってはならん!!」
以下略
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