過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:29:34.31 ID:QGKEYDT0O
謝るところが違うだろ。
 剣呑な視線を向けると、古泉が小首を傾げる。

 「何がです?」
 「謝るんだったら、先にお前がした事に対して詫びるべきなんじゃないのか?」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:30:24.29 ID:QGKEYDT0O
 「ちょっと、キョン」

 授業中、後ろから背中をシャーペンで突かれる。
 誰だか確認するまでもなく、俺の後ろの席は奴の定位置となっている訳で。俺は教師が黒板に向かっているのを確認しつつ、首だけ横向けて返事をした。

以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:31:05.69 ID:QGKEYDT0O
 放課のチャイムが鳴って、真っすぐに下駄箱へ向かう。
 部室棟へ寄らずに帰るなんて久々だ。放課後は朝比奈さんのお茶を飲みにあの部屋へ行くのがすっかり当たり前のようになっていたから、習性というやつか、なんだか妙な感じで落ち着かなくはある。
 靴を履き替えると、上履きを拾い上げ下駄箱に突っ込む。

 そうしたところで携帯が鳴った。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:31:47.69 ID:QGKEYDT0O
 差出人:古泉一樹
 Title:無題
 ──────────────
 電話に出ていただけませんか?

以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:32:23.70 ID:QGKEYDT0O
『電話に出ていただけませんか』




以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:33:24.93 ID:QGKEYDT0O
古泉が指定してきたのは部室でも教室でもなく、部室棟の屋上へと繋がる階段の踊り場だった。
 ただでさえ人の少ない棟の、立入禁止の屋上へ放課後用事のある人間なんてまずいない。 人に聞かれたくない内緒話をするには打ってつけという訳だ。
 古泉と二人きりになんぞ二度となりたくはなかったが、話すことになる内容が内容だから、人気のない指定場所は俺としても都合がいいと言える。
 俺は鉄製の靴でもはかされているかのように鈍重な足を叱咤しながら一歩ずつ階段を上った。回りに朝比奈さんや長門がいないか、ましてやハルヒと鉢合わせしないか細心の注意を払う。あいつは俺がとうに帰ったものと思っているだろうから、もし見つかりでもしたら取っ捕まって職質を受けること間違いない。まさか古泉から脅迫まがいなメールをいただいて今からユスられに行くところですなんて口が裂けても言える訳がない。
 指名手配犯にでもなったような気分で階段を上がる。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:33:58.29 ID:QGKEYDT0O
「あなたの性格からいって、よもや誰かに話すようなことは皆無だとは思ってますがね。涼宮さんは僕達が善き友人であることを望んでいるようですし、SOS団内の空気が壊れることを望まないでしょう。あなたと僕の関係が変化したことで悪い方へ余計な揺さ振りをかけたくないんです」

 バイトの手間を惜しみたい訳か。
 なんつう手前勝手な言い分だろうか。自分で種を撒き散らしておいて。
 変態でサディストの上エゴイストだなんて救いようがないぞ。
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:34:26.85 ID:QGKEYDT0O
「ひ、…」

 ぞくりとして思わず喉が鳴った。
 そのまま耳のすぐ傍までくちびるをよせた古泉が、幼子に言い含めるような調子で甘い声を出す。気色悪い。そうされると妙に力が抜ける。

以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:34:56.13 ID:QGKEYDT0O
 何か良くないものが憑依してるんじゃないか。
 と胡乱になってしまうほど散々な目に遭って来た俺の高校生活だが、よもや同級生から脅され性的関係を強要されるなどという三文ドラマかエロゲでしか有り得ないような展開がプラスされるとは想定外の外だ。

 まあ脅迫されていると言っても、俺は特に不眠に陥るほど悩み抜いたり、あげくそれこそドラマ宜しくいっそ古泉を[ピーーー]しかないなどと思い詰めるようなこともなかった。
 古泉の要求が俺の意向とも合致していたということもある。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:35:35.49 ID:QGKEYDT0O
「あんた達、なんかここ数日おかしくない?」

 唐突に話題を振られ、俺の心臓は凍りついた。
 思わず指先に摘んでいた碁石を取り落とすと、団長席に踏ん反り返っているハルヒの顔と目の前の古泉とを交互に見る。

以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 03:36:05.92 ID:QGKEYDT0O
「あら、古泉くん何か用事でもあったの?」
 「ええ、実は先月から公開されている映画を観たいと思っていまして。ちょうど彼と今週末あたりにどうだろうかと話をしていたところなんですよ」

 その台詞に、俺はぎょっとして古泉を見た。

以下略



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