過去ログ - 京太郎「リア充は」ハギヨシ「爆発しろ」
1- 20
142: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:09:54.34 ID:U+fY6r/Co
微笑ましいやりとり。思わず顔がほころびそうになるけれど、それより須賀さんの視線が気になった。
なんとも思ってないという言葉の語尾を濁しつつ、隣にいる幼馴染のことを見る姿が、なんとなく、彼女を意識しているようなそんな気がした。
顔を膨らませて拗ねた幼馴染にうろたえる様子もそんな考えを強くさせる。
助け舟なんて出す必要もなかったというわけで、正直羨ましい。

以下略



143: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:10:29.50 ID:U+fY6r/Co
一応聞いてみるとやはり腕を組んでいるということを気にしているようだ。
まあ、疑問に思うのは当然。
というか恋人として見て欲しくてやっているのだ。恋人に見えないようならそれこそ意味がない。
本当は恋人だと言ってしまいたいのだけれど、それを言ったらハギヨシは即座に離れてしまうだろうから言うことは出来ない。

以下略



144: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:10:57.05 ID:U+fY6r/Co
「おや。透華お嬢様、そろそろ戻りませんと時間が」

ぼうとしていた私にハギヨシが声をかける。
まだすぐに帰らなければならないという時間ではないが、そろそろ帰りのことを気にし始めたほうがよい時間だった。
今夜はハギヨシと2人きりのクリスマスという滅多にない機会ですし、もう切り上げましょう。
以下略



145: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:11:37.12 ID:U+fY6r/Co
「あなたの話していた須賀さんは清澄高校の生徒でしたのね」

腕をギュッと抱きしめ直してハギヨシに声をかける。

「ええ、私も驚きました」
以下略



146: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:12:05.53 ID:U+fY6r/Co
「もう、鈍いですわね! あの2人が本当に単なる幼馴染なのか、それとも付き合っていて照れ隠しでああ言っているのか、どちらだと思います?」

「そういうことでしたか。そうですね……宮永様は須賀くんのことを意識しているようでしたが、須賀くんの様子を見る限り恋人ではなさそうかと」

ハギヨシも宮永咲が須賀さんを意識しているということは気付いているようだ。
以下略



147: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:13:03.84 ID:U+fY6r/Co
「鈍感な男の子が、幼馴染も女の子だということに気づいて意識し始めてしまう……王道ですわね」

そしてこれでようやくお膳立てが終わり。
あの2人のことは申し訳ないけれど話のきっかけに使わせてもらった。
次のハギヨシの反応を待って、次から本題に――
以下略



148: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:13:38.14 ID:U+fY6r/Co
「……ハギヨシ。私達も宮永さんと須賀くんと同じように幼馴染ですわね」

「辞書のような定義で言うのであれば間違いなく」

そう、私とハギヨシは紛れも無く幼馴染だ。
以下略



149: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:14:27.19 ID:U+fY6r/Co
「僭越ではございますが、須賀くんと宮永様のようにはならないであろうと愚考いたします」

「……そうですの。それはなぜです?」

予想していた中で、もっとも想像したくなかった答えがハギヨシの口から告げられる。
以下略



150: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:14:58.01 ID:U+fY6r/Co
お、落ち着きなさい、龍門渕透華。ここで先走ったら全ておしまいですわ。
ハギヨシが意識しないで慕うと言っているのなら、告白だなんて勘違いもいいところ。
まずはハギヨシがどういうつもりで言っているのか確認してからでも遅くはありませんわ。

「あ、あなたはそういう台詞を平気で言いますのね」
以下略



151: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:15:25.30 ID:U+fY6r/Co
ハギヨシは笑っているように見えたのは、何かの見間違えだとやはり笑いながら返事をする。
私もいじわるをするハギヨシは嫌いだと答える。
お互いに本気で言っているわけではなく、予定調和のような会話だ。

「お嬢様に嫌われてはこのハギヨシ生きて行けません。どうかお許し下さい」
以下略



152: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:15:52.81 ID:U+fY6r/Co
「あそこに時計が。……もうこんな時間ですのね」

「国広さんたちの準備も後少しというところでしょうか」

時計を見ると屋敷を出てから1時間半。あと少しでパーティーの始まる予定時刻だ。
以下略



153: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:16:23.41 ID:U+fY6r/Co
ともあれこれはチャンスですわ。なるべくゆっくり帰るようにしましょう!

「……そうですわね。あなたの言うとおりゆっくり帰りましょう」

「はい。ご心配なさらずともお嬢様がお戻りになられるまで、パーティーが始まることはありませんよ」
以下略



154: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2015/04/11(土) 23:16:55.40 ID:U+fY6r/Co
……先程は感情的になってしまいましたが、ハギヨシとしてはああ言うのが当然でしたわね。
だからといって納得するわけではないけれど、言い過ぎてしまったかもしれません。
謝ったほうがいいでしょうか。でも腕を離したくはありませんし……
……いえ、ハギヨシを傷つけたかもしれないのなら、謝るほうが大切ですわ。
せっかく2人きりなのですから、気まずいままよりは楽しいほうがいいですし。
以下略



155: ◆6ardW1rCAXVJ[sage]
2015/04/11(土) 23:19:27.87 ID:U+fY6r/Co
だいぶ季節外れになりましたがこれで終わりです。
年内どころか年度内も無理でしたがご勘弁を。


156:名無しNIPPER[sage]
2015/04/11(土) 23:29:16.93 ID:jeRFh9Goo

メリークリスマス


157:名無しNIPPER[sage]
2015/04/12(日) 03:36:04.07 ID:DKqZx3geo
乙です


158:名無しNIPPER[sage]
2015/04/12(日) 09:27:49.22 ID:N69CGIBTo
乙乙


159:名無しNIPPER[sage]
2015/04/12(日) 15:20:44.83 ID:RRIlENOSO

とーかわいい
と同時にもどかしくもある


160:名無しNIPPER[sage]
2015/04/13(月) 12:33:50.38 ID:XmoTghJwO


和視点や後日談も見たいな


161:名無しNIPPER[sage]
2015/04/13(月) 22:34:52.34 ID:uhiWsr6/0
幼馴染のくせに咲に家庭事情を相談された事もない京なんとかさんチーッス!


162:名無しNIPPER[sage]
2015/04/14(火) 20:33:18.04 ID:ZjJzOv1go
普通幼馴染みに家庭の事情相談する?


162Res/161.22 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice