過去ログ - にこ「あんじゅちゃんと素敵な運命」
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20: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:04:12.87 ID:zxcyBmiV0
その声を自分の耳で聞き二度の意味で恥ずかしい。
にこと目が合う。
「……希と絵里ってそういう関係だったのね」
21: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:05:04.54 ID:zxcyBmiV0
言葉自体はとても綺麗だけど、その目は絵里を直視することなく、明らかに別方向へ泳いでいた。
散々胸を弄られた挙句、とんでもない誤解を受ける今の自分に本当に泣きそうになる。
「とまぁ、冗談はともかくさ。絵里には本当に感謝しているわ。……ありがとう」
22: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:05:56.59 ID:zxcyBmiV0
「生徒会じゃないし、知り合って間もないけどさ」
そんな絵里ににこが顔を背けながら言葉を紡ぐ。
「よく分かんないけど私はあんたの妹なんだし、これからは素直になってくれた方がお姉ちゃんって呼び易いにこ」
23: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:06:54.96 ID:zxcyBmiV0
――二十分後...
「すいませーん! 何やってるんですか?」
「ほ、ほのかちゃー」
24: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:07:40.20 ID:zxcyBmiV0
「練習を中断させてしまって申し訳ありません」
礼儀正しく挨拶したのは大和撫子を体現したかのような、綺麗な明るい黒髪の少女が頭を下げる。
「穂乃果ちゃんは気になることがあると真っ直ぐ突き進んじゃうタイプなんです」
25: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:08:40.65 ID:zxcyBmiV0
誰かに聞かれると困るので、絵里は心の中で呟いてからクスッと小さく笑った。
「ことりちゃんと海未ちゃんは知ってた?」
「私も穂乃果と同じく存じません。世事に疎いところがありますので」
26: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:09:28.11 ID:zxcyBmiV0
爛漫を体現する見る者を元気にするオーラを持つ少女。
そして、ほんわかと一番アイドル力がありそうな少女。
神が猫を背負ってくるって言うのはこのことね!
27: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:10:04.99 ID:zxcyBmiV0
昔からずっと自分がしたいと思ったことを人を巻き込んでもするような穂乃果。
そんな穂乃果が初めて逆の立場になった瞬間。
名も知らぬ上級生の迫力に魅せられて受け入れていた。
28: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:10:46.60 ID:zxcyBmiV0
「でも、私アイドルとか分からないんですけど」
「大丈夫。うちの部長はアイドルに対して誰にも負けないくらいの情熱を持ってるから一から教えてくれるわ」
「それに、高坂さんなら辛い練習の中でも楽しみを見出して回りを励ましてくれそう」
29: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:11:20.24 ID:zxcyBmiV0
「それって、自分でデザインしたり作ったりも出来るんですか?」
好感触の手応えに最近緩んでばかりの頬に力を入れながら答える。
「もしかしてデザインや衣装製作を出来ちゃう人なのかしら?」
30: ◆2KF.0JG/i6/M[saga]
2014/12/27(土) 01:11:53.66 ID:zxcyBmiV0
明らかに希を警戒し、この場を去りたいというのを隠そうとしない海未。
「いつもは屋上で練習してたウチ達が今日初めて他の場所で練習して、こうして三人と出逢えた。これって運命じゃない?」
「毎日必ず違う出来事が起こります。そんなことを一々運命と言うのなら昨日すれ違った人達全員と運命が生まれますよ」
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